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思い出のアルバム
第8章 桜が舞う前に……

卒業式の日は部活もなく、午前中に終わる。


「先輩も卒業だね…」


一緒の帰り道、ふと由美が呟く。


「うん…最近、一緒だったり違ったりしたから、そんなに実感ないけど…」


「でも、2人見てて凄い憧れる。私もそんな人に出会いたーい!!」


由美は、この1年、メールのやり取りはするけど、カップルに進展することはなかった。


「うん!!応援するッッ!!」
















「沙織ちゃん、こっちお願いしてもいい?」


卒業式が終わって、そのまま私は修ちゃん家に向かっていた。


【一緒にお祝いしましょ】

とママからメールもらっていたのだ。


修ちゃんには内緒で……








7時過ぎた頃

「ただいま…」

と玄関から声が聞こえ

「おかえりなさい」 と出迎えた。



すっごいビックリしてる!!

「何でいるの?!」


私とママの作戦勝ちだった。






そしてささやかなお祝いをする。


「沙織ちゃん、再来週の土・日曜日は暇?」

ママに聞かれる。


たいてい土曜日は部活だが、聞けば引っ越し予定日だと言われ、部活をサボって一緒にお邪魔する事に決めた。


そんな話をしていると

本当に離れ離れになるんだって…実感させられる。






ご飯を食べ、修ちゃんの部屋でまったり過ごす。


もちろん身体も重ね、愛を確かめ合う……


この部屋でこうするのも…あとわずか…



“寂しい”なんて絶対言わない。

いや…言えない。


だからその分、たくさんたくさんキスをした……


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