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思い出のアルバム
第9章 友人の力


「ねぇ沙織…女は愛されるとキレイになるって本当だと思う?」


昼休み、ご飯食べながら夏奈に聞かれる。


「さぁ……どうなの?」


わかんないから由美に振る。


「まぁ…沙織は変わったよね。先輩と付き合ってから」



自分では全くと言っていいほどわからない。


相変わらず化粧はデートの時しかしない。

そのデートもほぼ無く、修ちゃん家に行く時はスッピンだった。


1年かけて髪をロングに伸ばしたおかげで、多少大人っぽく見えるが

元々大人っぽく見られるから、自分では変化の“へ”の字も感じなかった。


「自分じゃわかんないよ……」


あっけらかんと答えると


「最近、席の周りの連中がよく話かけるでしょうが!!」


「でも、それは席近いからじゃん!!つーか、夏奈も一緒に話するじゃん!!」


「いーや。じゃぁ何で皆、私に“沙織は彼氏いるの?”って聞いてくるわけ?わかる?意味!!」


最近また夏奈は彼氏と別れたらしく、事ある毎にイライラしてる。

沙織も由美も、もう慣れっこだから気にしないが。


「でも、確かに最近…沙織モテるかもね。この前も、練習試合で声かけられたもんね」


この前、練習試合でS高行った時、そこのサッカー部の子に話かけられていた。


「そうな…のか……」


言われて初めて気付く。

今までそんな思いしたことないから、全く思わなかった。


「まぁ上手い事やって、合コン組んでよ!!友達でしょー?」


本当に夏奈は調子がいい。

はっきり言うから嫌いじゃないけど。


「それ!!私も乗った!!」

由美まで…

でも、そこまで魔の手が伸びてるなんて

思いもしなかったんだ……

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