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キセイジジツ
第7章 告白

「きみ、まいご?」

おとこのこが
わたしにちかづいてきた。

わたしはなくのをやめて
かおをあげる。

「どうして、ないてるの?」

どうして…
わたしはないてるのかな。

「ーーーーーーから…
ーーーーーーーーなの」

わたしがいうと

「それじゃ……
ぼくがーーーーーーーあげる」

おとこのこがいう。

「ほんと?!」

「うん」

わたしはよろこび
おとこのこはわらってる。


「なまえはなんていうの?」

「ゆーり」

「ぼくはーーーーーだよ」

なまえがきこえない。


「みんなね、ゆーりってよぶの。
おにーちゃんもよんでね!」

「'ちゃん'はつけなくていいの?」

「うん!いいよ!」

「じゃあ、ゆーりってよぶね」

「うん!わたしは
ーーーーーおにーちゃんってよぶね!」

「うん」

おにーちゃんのこえは
やさしいこえだった。



ーーーーーーー



場面に変わりはないのに、今日の夢はいつもと会話が違っていた。

ーーー何か…詳しい内容になってた?

ベットから起き上がりながら私はたった今まで見ていた夢を思い出そうとする。

ーーーやっぱり顔や名前も分かんないけど
何となく……変な感じ。

喉の渇きを感じて部屋から出て台所へ向かうと、水を飲んでいる真人がいた。

「真人兄ちゃん、おはよう」
「おはよ。お茶?」

尋ねながらもお茶のボトルを取り出してくれる。

「あっうん。……ありがと」

真人はそのままコップにお茶を注いでくれた。

受けとって黙って飲んでいると、真人が私の頭に手を乗せて髪をクシャッと乱してきた。

「なぁに?」
「悠里に……話しておきたい事がある」
「私に、話?」

ーーーまさか…バレた?

私は健との事がとうとう知られてしまったのかも…と緊張せずにはいられなかった。

「あぁ。朝飯食べたら俺の部屋に来て」
「うん…分かった」

素直に応じると真人はテレビの電源を点けてソファーへ座り、ボーッとしながら情報番組を見ている。

ーーーやっぱり真人兄ちゃん、昨日から変。

真人の様子を不審に思いながらも時計に視線をやる。

ーーーやばっ早く作んなきゃ!

今日の当番が自分だと思い出しながら、私は四人分の朝食を用意していく。

悠真や祖母も揃ってから朝食を済ませて後片づけをする。

真人を見ると…部屋に戻るところだった。
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