この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
キセイジジツ
第9章 思惑

「なに…これ…」

私のただならぬ様子に黙っていた長田も身を起こして画面を覗いてきた。

「何だよ、これ…」

「たけちゃん…どうして…」

メールには何も文章がなくて動画と写真が添付されていた。

素直に動画を再生してしまった事を後悔する。


全裸の男女がベットにいて…男が仰向けに寝そべり、女が男の下半身にまたがっていた。

その男は確かに健で、女はマナだった。

カメラが健に近づき顔が大きく写ると、
その表情は快楽に歪んでいて瞳は潤んで頬が少し赤く染まっていた。

ーーー嘘じゃ…ないの?

『ああっ……いいっ……!』

女が腰を振り、喘ぎ声を響かせる。

カメラが女に移り、恍惚とした顔・豊満な乳房・結合部の順に写り出され…
健の肉棒は確かに女の膣内へと挿入されていた。

ーーーこ…んなの…


「もう見るなっ!」

長田が携帯を奪い取り、私を抱き寄せる。

瞳からは涙があふれて止まらない。

「うっ…うくっ……どっ…して……」

涙が流れるほどに先ほどの映像が浮かんでくる。

健の手は女の腰を掴んでいた。

ーーーマナさんの言った事は本当なの?

潤んだ瞳は見た事がないくらいにとろけていた。

ーーー私じゃ…ダメだったって事?

目の前にある長田の胸元の服をギュッと握ると、頭や背中を包む手に力が込められた。

「悠里ちゃん…」

ーーー頭が痛い…あんなの見たくなかった…
たけちゃんのあんな顔……
私以外に見せる顔なんて見たく………



そこで悠里は気を失った。

「悠里ちゃんっ?!」

ガクッと体から力が抜けた感覚を腕の中で感じ悠里の顔を覗き込む。

ーーー限界だったか…

閉じられた目尻から零れ落ちてきた涙を指で拭う。

ーーー今は気を失って正解だったかな。

そっと抱き上げて悠里の為に用意した部屋のベットへ寝かせる。

ーーー健も…何やってんだよ。でも……

先ほどの動画で違和感を感じたのを思い出す。

ーーーあの場にはマナ以外に誰かいたな。じゃなきゃあのアングルでの撮影は不可能だし。
それに健のあの顔…確かめないとな。

携帯を取り出して発信させる。

「もしもし、俺。お前に頼みたい事あんだけど…」

用件だけ伝えて電話を切り、悠里の寝顔を見つめた。


「俺なら泣かせないのに…」

長田の声は誰にも届く事なく静かに流れていった。
/270ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ