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キセイジジツ
第2章 再会

庭へ出ると結構な人数が集まっていた。


健兄ちゃんの後ろにピッタリとくっつき
誰がいるのかを観察する。

「ねぇ健兄ちゃん、人多くない?」
「兄貴達の友達が来てんだよ」

きっと元兄ちゃんが婚約したから
そのお祝いも兼ねての
バーベキューなんだろうな。


「そういえば…保(たもつ)兄ちゃんいないね?」

「まだ仕事だと」
「そっかー」
「行くぞっ」

健兄ちゃんが私の手を引いて
お肉のとこまで連れてってくれる。


「健兄ちゃんの友達は?」
「今日はいない」

「珍しいね?」
私からすれば好都合だ。


「健兄ちゃん、今日は悠里係ね」

「ふっ…なにそれ」
「悠里のお世話をするの」

「大変そうだなぁ」
そう言いながらも楽しそうだ。


「健兄ちゃん!お腹すいた!」

「へいへい、お嬢様」
そう言って私の好きなタンをたくさん焼いてくれる。


「ほら焼けた」

「ねぇ…健兄ちゃん」
「どした?」

「あーん、して」

「…やだよ。自分で食べな」
「あーん、して!悠里係でしょ」

えぇー?と言いながら迷ってる雰囲気。
可愛いなぁ…


目を閉じて口を開けて待ってると…
ポイッとお肉が入ってきた。

「うんっタン…おいしっ…」
「おまっ変な声出すな!」

「え?変だった?」

健兄ちゃんの顔が赤い。なぜだ。


「ほら、もう自分で食べろよ」

焼けたお肉をどんどんお皿に入れてくれる。
健兄ちゃん焼いてばっかりでまだ一口も食べてない。


お箸にお肉を挟んで構えるポーズをする。

「健兄ちゃん!」

「なんっ…んぐっ」
こちらを振り返った瞬間にあーんしてあげた。


「おいしい?」
上目遣いで首をかしげて聞く。

「おっ、おいしいよ!」
「良かったね~」

「ほら、もっと食べろよ」
「あーんしてくれたら食べる~」

健兄ちゃんの頬がほんのり赤い。
少しでも私を意識してくれてる事が嬉しい。


「あれ?そういえば、ビール飲まないの?」

いつも飲みまくってる健兄ちゃんが
今日は全く飲んでいない。


「今日は飲まない事にした」

「何で?大好きなのに?」
「いーの!気にするな」

ーーー事件だ!絶対、おかしい!


健兄ちゃんはそれからもビールを一滴も飲まなくて、
どこか具合でも悪いのだろうか?と私は本気で心配していた。
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