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キセイジジツ
第2章 再会

ーーー俺、悠里に、キスしてる…?


しまった。

血の気が引いてくのが分かる。

目を開く事が出来ない。

キスするつもりはなかった。

正確には、悠里とキスしたくてたまらなかったけど必死に我慢した上での'キスするつもりはなかった'だ。





悠里は幼い頃から本当に可愛くて、家族や親戚からたくさんの愛情を受けて育った。


幼い頃は俺のそばでチョロチョロ動き回る悠里を気に入って遊び相手をしてあげていた。


俺が中1になると悠里は小1になっていた。
入学式での写真が俺の実家に送られてきた時、着飾った悠里を見て俺は絶句した。
元から顔は整っているし可愛いやつだとは思っていたが、本当に小1かよ!と思うほど大人びた表情の悠里が写っていたのだ。
その表情が忘れられずに俺は何度も悠里を想いながら自慰行為をした。
今思えばこれが俺の初恋だ。


高1になると俺は急激にモテ始めた。
中学でもモテたが悠里にしか興味なかった俺は女を避けて生活していたのだ。
さすがにそれはやばいと思い見た目だけの彼女を作った。愛のないセックスは俺を楽にする。
高校を卒業するまでいろんな女と付き合ってセックスしまくった。
それでも心の隅に悠里がいた。


高校卒業して19歳になる年に俺は親父の知人の会社に入れてもらった。
そしてまた届いた、悠里の中学入学式の写真。
真新しいセーラー服に身を包み、照れた表情で笑っている。白い頬にえくぼが見えた。
髪は珍しくポニーテールに結っていて白いうなじを惜しげもなくさらけ出している。反則だろ。
悠里への想いを振りほどくように女を抱きまくった。


そして今年の4月、悠里は高校に入学した。
最後に会ったのは悠里が中2の夏休みで、俺は仕事がとてつもなく忙しい時期だった。
ウチへ遊びに来た悠里に簡単に挨拶を交わしただけで、まともに話していない。
入学式の写真を覗く。
大きめのブレザーに身を包んだ悠里は一段と伸びたきれいな髪を大胆に片方にまとめ、体を斜めにしてこちらを見つめている。
腰がくびれて胸が少し膨らみ体は女になっていた。

22歳の夜、久しぶりに悠里を想いながら果てた。
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