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キセイジジツ
第3章 変化
体が震えて息が荒い。
俺の肉棒はまだ敏感で先っぽに被せたティッシュでさえ外せないままでいる。
ーーーあー自分でこんなに気持ちぃの初めてかも…
深呼吸を繰り返して息を整える。
少しずつ快感が引いていき、やっとティッシュも先っぽから外せた。
軽くしごいて出しきれてない液をティッシュへ出す。
新しいティッシュで更に全体を拭いてきれいにする。
結構な量を吐き出したのに俺の肉棒はまだまだ元気だった。
ーーー抜いたし、もう大丈夫だろ。
膝まで下げていた下着とジャージを元の位置へ戻す。
頑張って寝ようーーそう思いながら何気なく悠里へ視線を向けると一瞬、頭が動いた気がした。
気のせいかーーと思い枕元の時計を見て時間を確認した時、くしゅん!とくしゃみの音がして俺は固まった。
ーーー悠里が、くしゃみした?
そうだーーいくら今が夏の時期だとしても朝晩はいくらか冷える。
薄手のタオルケットくらいは体に掛けておかないと寒さで目が覚めるほどだ。
そして気付いた。
俺は興奮するあまり、タオルケットを自分はもちろん悠里からも剥いでしまった状態のまま、自慰行為に集中してしまった。
必然的に悠里の体を冷やしてしまったのだ。
ドクンッ…
鼓動が速くなるのが分かる。
ーーー自分でやってるの、聞かれてた?
ドクンッ…
体中が熱い。
恐る恐る背中を向ける悠里へ近付く。
悠里の頭の横に片手を置いて顔を覗き込む。
目は閉じてあるが瞼が微かに動いている。
「悠里?」
ピクッと頬が動いた。
寝たふりをしているのは明らかだ。
確かめない方が自分にとっても都合が良いと分かってはいても、確めずにはいられない。
「悠里、寝たふりしなくていいよ」
次は肩がピクッと動いた。
「俺は気にしてないから」
とんでもない嘘だ。
「だから…こっちおいで?」
優しく語りかける。
「悠里の事、ギュッてしたい」
これは本当。
悠里の頭がゆっくり動き、顔と体がそぉーっとこちらを向く。
悠里は目を閉じたままだ。
言った通り、悠里をギュッと抱きしめる。
体が冷えている。
ーーーごめん。
「悠里…」
「…な…に…?」
小さく掠れた声が返ってきた。
「俺を見て」
今にも泣きそうな顔で俺を見上げる。
背筋がゾクゾクした。