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キセイジジツ
第4章 発覚
目を開くと見慣れた部屋にいた。
家具などを白と黒のモノトーンで統一させたこの部屋を最初は'つまらない'と感じたが、今となってはすごく気に入ってしまい落ち着いて過ごせる空間になった。
一時期、自分の部屋もモノトーンに替えようかと思ったが、自分の部屋に色があるからこそモノトーンに魅力を感じるのだと気付いて思い留まった。
それからはほとんどの時間をこの部屋で過ごしていて私物もたくさん置かせてもらっている。
この部屋の主は私の行動がとても嬉しいようで「第2の部屋だと思ったらいいよ」と言ってくれるので甘えているのだ。
ーーー私…いつの間に…
ボーッとしながら眠る前の事を思い出そうとしていると頭を撫でられて優しい顔が覗いてきた。
「おはよう」
薄茶色の瞳が私を見つめている。
「…はーくん…」
「よく眠れた?」
「うん…でも…」
「覚えてないんだろ?」
いつも私の考えてる事を汲み取ってくれる元にうなずいて見せる。
「また酒飲み過ぎたんだよ」
「…あー…やっぱり……」
「悠里に絡んで大変だった」
「えっ!悠里ちゃんに?」
次は元が黙ってうなずく番だ。
何をしたのか思い出そうと目を閉じる。
ーーー悠里ちゃん………そうだ、悠里ちゃんと話してて……お酒飲んでたら楽しくなって……悠里ちゃんに………お酒を注いで……あっ!
「悠里ちゃんにお酒飲ませちゃった?!」
「…飲ませてしまったけど、俺や他の奴らも不注意だった」
「悠里ちゃん大丈夫なの?」
「あぁ、健が見てくれてるし大丈夫だろ。あまり気にすんな」
私が不安そうな声を出すと元はデコピンしながら穏やかな声で答えてくれたので安心した。
「あとで謝っとくね」
「あぁ、そうしとけ。……それより、美咲!」
急に口調が強くなった元を見ると目を細めて口角をグイッと上げてあからさまに意地悪な顔をしている。
「えっ……何?……いたっ!」
ビクビクしながら聞くとお尻を叩いてきた。
「お前さぁ…酔っても寝顔を他の男に見せんなよ」
「寝顔?……いっ!」
「俺だけの寝顔だって分かんねーの?」
「えっ…ちょっと……痛いよ!」
私が反抗するとさらに悪い表情になってしまう。
「へぇ、そんな態度するんだ……お仕置きだな」
「えっ…待って!」
抵抗する間もなく元が私の上に跨がってきた。