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夢のその先…
第11章 別離と出逢い……

幸枝が……白いけむりになって
空へと上って行く
家族は煙がなくなるまで
空を見上げていた
幸枝の財産は家と土地だった
幸枝の通夜の晩
弁護士の先生がやって来て、遺言書を開示した
遺言書の中身は…
預貯金は総て朝陽の為に使って0だと告げた
残っているのは、この家と裏山の土地だけ
家は瑞恵に
裏山の土地は彼方に
それぞれ遺産相続させてくれ…と遺言書が残されていた
遺産相続を放棄するかどかは、相続人の自由になさってください
弁護士は答えが出たら電話をください
と、名刺を差し出し帰っていった
それが昨夜の事だった
そして、今朝
幸枝の葬儀がしめやかなに執り行われた
執り仕切るは朝陽
朝陽は気丈に葬儀の準備をし
総てを担ってやり遂げた

