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夢のその先…
第11章 別離と出逢い……

キッチンにビールを取りに、逃げるように行く朝陽の後を…若葉は追った
「ひな…」
呼ばれて振り向くと若葉が立っていた
「匡哉とは…朝陽が付き合う前に終わっていた のよ」と若葉は告げた
「え?………嘘」
知らなかった事実だった
「本当よ…匡哉とは別れていたの」
姉に対して罪悪感で…胸が潰れそうで…
抜け出した夜
知っていたなら…
朝陽は、その考えを振り払った
「姉さん、優しそうな旦那様で良かったね」
「ひな…あの子は…」
匡哉の子でしょ?
………とは聞けなかった
「和哉は私だけの子よ!」
朝陽の覚悟を想えば…何も言えなくなる
今、匡哉の現状も…
伝える事は…不必要なのかも…
あの男も…変わった
前の面影もなく…匡哉は変わった
変わった経緯を…
若葉は…知っていた
若葉は…「大恋愛なのよ!」と話題を変えた
朝陽は笑って「御馳走様」と答えた

