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夢のその先…
第18章 命
「答えを…急いで出さないで欲しい…」
匡哉は朝陽に…そう説得した
「今回の事は…僕が全面的に悪い
和哉の面倒を見させて欲しい」
匡哉はそう言い…立ち上がると朝陽に頭を下げた
朝陽は…慌てて
「止めて…頭を下げないで…」
と、匡哉を止めた
「なら、和哉の側で…和哉の面倒を見させて貰えるかな?」
やはり匡哉は強引で…一歩も引かない頑固者だ
「……担任の先生のする範囲を越してしまう… 」
そうしたら…
貴方は…教師でいられなくなるよ?
朝陽は、匡哉の心配をする
匡哉は笑った
「僕にはもう無くすものなんて…何一つないんだよ……だから心配しなくて良い」
「匡哉さん…」
匡哉の変わりように…
朝陽は…躊躇する
変わった
匡哉は変わった
どこが…と、はっきり言える程ではないが…
匡哉の持つ雰囲気が…
当時のそれとは…明らかに違っていた
頑固で…融通がきかない所は変わらないのに…
漠然とした…闇を匡哉は抱えていた
その闇を垣間見て…
朝陽は何も言えなくなった