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夢のその先…
第19章 躊躇

「若葉お姉ちゃんの友達なんだ!」
和哉は新事実発見…とばかりに瞳を輝かせ聞いていた
浮かない顔をした朝陽に気付いた匡哉は
「ダメだった?」と尋ねた
朝陽は…慌てて…
「え?ダメじゃないよ…」と答えた
匡哉は朝陽の頬に手をやり
「ダメじゃない顔してないよ?ひなちゃん」
と、頬を撫でた
「匡哉さん…」
朝陽が匡哉の名を呼ぶ
和哉が初めて聞く…呼び方だった
匡哉は楽しそうに笑って
「和哉、もう危険な事はしないと約束だよ!」
と、小指を立てて和哉に約束を迫った
「匡哉先生…」
和哉はくしゅん…と萎れた
「和哉が危険な目に合って…皆が悲しんで…心配していたんだよ? 解るね?」
和哉は匡哉の小指に、自分の小指を絡めると
「ばぁばもじぃじも…お姉ちゃんもおじちゃんも…泣いていた
母ちゃんも泣いていた…
心配させたのは…知ってる
匡哉先生にも心配させた…」
「もう無茶はしないな?」
和哉は頷いた
無茶はダメだよ指切りげんまん!
と匡哉は歌い指を切った
約束だからね!
匡哉は優しい顔をして和哉に言った

