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夢のその先…
第23章 カタチ
着替えを終え、仕立ての良いスーツに身を包み
匡哉はクローゼットの扉を閉めた
「ワンルームだからね…3人で住むには… 無理があるよね…」
匡哉は残念そうに…呟いた
「近いうちに、このマンションは引き払うから
そしたら生活の拠点を何処にするのか…決めないとね」
3人で暮ら家を創る
「ひなちゃん」
「何?」
「君のご両親に…挨拶して…
結婚式を挙げる
そしたら、新居はどうする?
考えて行かないと…ね」
「……リフォームする?」
「…君の実家の近くにある僕の実家で暮らすのも……視野に入れておいて…くれないか?」
匡哉は…今は無人のままの…
寒くて淋しい…家を思い出した
家族で過ごしていた時は…庭には花が咲き誇り
…輝いていた
今は…誰もすんではいない……
誰もいない家は…淋しすぎて…
寄り付く気にもならなかった