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この出会いは…
第4章 変わりつつある気持ち
「あっはっはっ、ホントに君たち面白いね。」

私たちのやり取りを聞いていた滝本さんが、笑いながら話に入ってきた。
いつの間にか3人とも機嫌は直っているみたいで安心した。

「あ、滝本さんたちも箝口令で、お願いしますね。」

「そんなの必要?」

「女は怖いんですからね!特に"秘書室のお姉さま方"は。まぁ、ただの嫉妬がほとんどですけど。」

秘書室のお姉さま方ね…
確かにバレたら美怜は仕事が遣りづらくてしかたないな…

「へぇ、女ってとことん面倒な生き物だな。」

星さん…それ、言っちゃダメです…
隣で美怜が凹みました。

「そう言えば、美怜。今年はどんなアプローチを受けてるの?去年は凄かったけど。」

琴莉の言葉に美怜が顔を上げた。

「やめて、思い出したくもない。」

「あ、そ。今年のがそりゃヒドイか。」

秘書室のかわいい新人だった当時の美怜は、去年、誕生日前から当日まで、たくさんの男性から食事だの、映画だのアプローチを受けた。
もちろん、プレゼント攻撃も。

「私から言わせてもらえば…男って、とことんめんどくさい生き物ですよ。」

大きなため息の後、美怜が呟いた。
一瞬、シンとなったが、一ノ瀬さんがフッと星さんに笑いかけた。

「似たもの同士だな、星。」

美怜も美怜だよ。
さすが、ただでは凹まない。
ちゃっかり、反論してる。

「共通点その2。」

笑いながらそう続ける一ノ瀬さんに、星さんが怪訝そうな顔をした。

「は?その1は何だよ。」

「それは俺と知花ちゃんとの2人の秘密。ね?」

えっ!?
いきなり話を振られて、口をパクパクしてしまう。
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