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この出会いは…
第4章 変わりつつある気持ち
そんな一ノ瀬さん達に甘えてしまって、しっかり終電を逃して、居座り続けてしまった。
お開きになる頃には、琴莉がしっかりと酔っぱらってしまっていた。

「さて、琴莉を私か知花の家に運ぶわよ。」

お店を出て、美怜が口を開いた。
琴莉は滝本さんに支えられて寝掛かっている。

「ほら!琴莉!?起きて!帰るよ?」

「あ、そう言えば…美怜。タクシー…琴莉を入れたら定員オーバーじゃ…」

「あ!ホントだ。じゃあ、私たち三人で帰ろうか!」

一ノ瀬さん達に謝って、琴莉を連れてタクシーを呼ぼうかと思っていたら、滝本さんがそれを止めた。

「いいよ、俺、こいつん家分かるから、送ってくわ。女の子二人じゃ、歩かせて連れてくのも大変でしょ?」

「はぁ…えっと、あの…いいんですか?」

「まぁ、飲ませ過ぎた俺も悪いし。」

ニッコリ笑って、携帯を取り出し、『お前らは一台で大丈夫?』と一ノ瀬さんに確認して、タクシーを呼んだ。
タクシーを待つ間に琴莉は完全に寝てしまった。
爆睡した琴莉を滝本さんに託して、もう一台のタクシーに乗り込んだ。
その車内で美怜が口を開いた。

「大丈夫かな…」

「それは琴莉ちゃんが?滝本が?」

星さんがクスクス笑って美怜に聞いた。

「いや、滝本さんに限って、そんな事は…っていうか、そんな失礼な事は考えてません!」

顔を赤くして、少し怒った美怜を面白そうに見ている星さん。

「じゃあ、何を心配してるの?」

「……琴莉が怒らないか、です。」

美怜がボソッと呟いた。
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