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この出会いは…
第4章 変わりつつある気持ち
「だって!さっきの琴莉を見る限り、あれは、滝本さんがただの先輩って領域を絶対越えてるじゃん!」

確かに、琴莉のあんな取り乱し方は初めて見たけど。

「琴莉も自分の事となると鈍いんだよね。でも、あれは、ほぼ確定でしょ!先輩以上、恋人未満!!」

「なにそれ…」

そんな言葉知りませんよ。

「あっはっはっ、さすが美怜ちゃん!先輩以上、恋人未満て、全く同感だな。」

「あと2ヶ月で急展開、ありますかね!」

「美怜!!」

「問題は琴莉ちゃんがいつ気が付くのか、でしょ?」

ほっ、星さん!!

「そうなんですよね〜!どうしましょうか〜?どうします?」

完全に楽しんでいますね。
思わずため息が出てしまった。

「あっちの二人も、こっちの二人も似たもの同士過ぎて笑えるな。」

助手席から聞こえてきた呟きに苦笑いしかない。
美怜と星さんの会話を聞いていたら、あっという間に家に着いた。
私と美怜がタクシーから降りて、お礼を言った。

「ここで平気?大丈夫?」

一ノ瀬さんが心配してくれたけど、『大丈夫』と繰り返して、私たちがタクシーを見送った。
テンションの上がった美怜とエレベーターで別れ、鍵を開けて家に入る。

二次会に行く前よりは頭痛も軽くなった。
とりあえず、お風呂に入ろう。
一ノ瀬さんに改めてお礼を送って、お風呂場に向かった。
お湯が溜まるまで、簡単に家の片付けをしていたら、携帯が鳴った。

「一ノ瀬さん…」
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