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この出会いは…
第5章 告白
美怜も含めて、私の周りは素敵な人ばかりだ。
思いやりがあって、気が利いて、明るくて、楽しい。
他人に好かれて当然の要素ばかり。

私も…
これからは、何事にも前向きになろう。
勝手に無限ループしていても解決しない。
気になるなら、ちゃんと聞かなくちゃ。
人の顔色を伺ってばかりいてはダメだ。

「今日は…忙しそうかな…」

そう呟いて、首を横に振った。

「聞いてみなくちゃ!」

心を決めて、携帯を手に取る。
今送れば午後一のアポの前に間に合うかな。
アポ中に邪魔になったらイヤだもんね。
なんか、いつも以上に緊張するな…

早く送らなきゃと焦る気持ちと、どう伝えたらと悩む気持ちがごちゃ混ぜになって、変な文章を送った気がする。

送信完了画面を見て、はぁとため息をついて、私は残りのお弁当に手をつけた。
頭の中でどうやって切り出そうか考えながらの食事は先程以上に味が分からなかった。

返信がすぐに来ることがなかったので、食事を終えて、ロッカーに戻った。
身支度を整えて、職場フロアに戻って、午後こそは集中しなくてはと、仕事に励んだ。

定時に近付いてきた頃、机の上の携帯が振動した。
午後はちゃんと仕事に集中していて、メールを送っていた事をすっかり忘れていた。

「あっ…一ノ瀬さん。」

今日は返信が来ないかなと思っていたので、受信ボックスを見て驚いた。
なんとか今日、都合がつきそうという内容で更に驚いた。
もうすぐ定時…
きっ、緊張してきてしまった。
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