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この出会いは…
第5章 告白
定時を少し過ぎたところで仕事を上がり、更衣室に寄った後、休憩室に来ていた。

"ありがとうございます。
19時で構いません。
お仕事が終わったら連絡をください。
すぐに落ち合えるようにしておきます。"

どこで待つとは言ってなかったが、なんとなく休憩室で時間を潰すのが一番いいと思った。
水筒のお茶を飲んで、冷静さを保とうとするが、やっぱり緊張が勝ってしまう。
いきなり改まって話があるなんて、一ノ瀬さん、変に思っただろうな。
きっと、何を話そうとしているのかも、分かっているんだろうな。
重いため息が出てしまった。
わざわざ呼び出して、聞き出すなんて意味があるのか。
せっかく今まで通り接してくれているのに。

「はぁぁぁー…。胃が痛いぃ…」

何度目かのため息と共に、携帯を握りしめたまま、机に顔を突っ伏した。
そして、そのまま、『うぅ』と小さく唸りながら、ネガティブな邪念を振り払うように、頭を振った。
しばらくそうしていたら、携帯が鳴った。
一ノ瀬さんかと思ったが、美怜からの着信だった。
一ノ瀬さんに返信をした後、一応美怜にも知らせていた。

「…も、もしもし?」

『お疲れ。LINE見たけど、今から会うの?』

「うん。今日時間があるみたいで。」

『そっか…。頑張れ、知花。最近の知花はすごく前向きになって来たね。』

「ありがとう、美怜。」

『じゃあ、今日は先に帰っとくね?』

「うん、いつもありがとう。」
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