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この出会いは…
第5章 告白
『琴莉や知花とは、私は状況が違うんですー!いいよね、二人は!ちょっとくらい私にも協力してよ!』

「ちょっと待って、何で私が出てくるの?私、関係ないじゃん。」

『…はぁ、これだから、琴莉と知花は鈍いって言ってるのっ!』

「なっ、ため息つかないでよ!もぉ、分かった。聞いとけばいいんでしょ?星さんの事。聞いとくから!」

つい、美怜との通話がヒートアップしてしまって、自動販売機から飲み物が落ちるガコンという音で、初めて誰かが休憩室に入って来ていたことに気が付き、驚いて後ろを振り返った。
そして、振り返って固まった。

「いっ、ち…ノ瀬さん。」

「ははは、やっぱりここだった。待たせてごめんね。」

「いえ、大丈夫です。あの…」

『知花!?ちょっと…』

そうだ、美怜!

「まっ、また後で連絡するね!」

そう言って、急いで電話を切った。

「あの、すみません。」

「いや、電話良かったの?美怜ちゃんでしょ?」

あ、やっぱり聞かれてた…

「やっ、…ぱり、聞こえてました?」

「うん。星の話は少し。」

恐る恐る聞いてみたけど、笑ってあっさり答えられてしまった。

「あの…なんか、いろいろすみません。」

「ふふっ、何で謝るの。俺こそ、連絡せずにごめん。なんとなく休憩室にいる気がして。」

「いえ、あの…今日は突然すみません。お仕事大丈夫でしたか?お忙しいところ…」

ぐぅるるるぅ〜…
話している途中に思いっきりお腹が鳴ってしまった。

「……!!!」

声にならない声を上げると共に、一ノ瀬さんとばっちり目が合った。
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