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この出会いは…
第5章 告白
少し呼吸が苦しくなってきたかもしれない。
ちゃんと…ちゃんと息をしよう…
「知花ちゃん?大丈夫?」
そう言われて、一ノ瀬さんと目が合った。
相変わらず辛そうな、切なそうな顔だ。
でも、今は微笑みはなく、まっすぐ見られている。
一つ深呼吸をして、話を続けた。
「一ノ瀬さんには自分から話せずに、美怜から話してもらって…でも、次に会ったときも、今日までずっと、今まで通りの一ノ瀬さんで…」
気が付けば、右手も、握られた左手も震えていた。
「安心する反面…怖くてっ。こっ、怖くて堪らないんです…」
「うん…」
「美怜に聞いた時は、どんなっ、はっ、反応だったんだろう、とか…いつも通り接してくれているけど、本音は…どう、なんだろう…とか。怖くて…」
「うん…」
「ど…んな、こっ、魂胆なんだろ…とかっ。ごめんなさっ、私。会う度にそんなことばかり…、一ノ瀬さんの言動や顔色、一つ一つが、こっ、怖くてっ。」
ちゃんと話したい時に、はぁはぁと苦しくなってきた呼吸に腹が立つ。
右手で胸をドンドンと叩いた。
「手、止めな…?俺は大丈夫だから。どんな話でも最後まで聞くから。全部聞いたら、一つずつ答えるよ。」
「え…?」
手を止めて、一ノ瀬さんを見た。
今度は優しく微笑んでいて、余計に涙が出た。
「しっかり呼吸して。深呼吸。」
「…はい。」
一ノ瀬さんの笑顔は本当に私を救い上げてくれる。
そんな不思議な力がある。
ちゃんと…ちゃんと息をしよう…
「知花ちゃん?大丈夫?」
そう言われて、一ノ瀬さんと目が合った。
相変わらず辛そうな、切なそうな顔だ。
でも、今は微笑みはなく、まっすぐ見られている。
一つ深呼吸をして、話を続けた。
「一ノ瀬さんには自分から話せずに、美怜から話してもらって…でも、次に会ったときも、今日までずっと、今まで通りの一ノ瀬さんで…」
気が付けば、右手も、握られた左手も震えていた。
「安心する反面…怖くてっ。こっ、怖くて堪らないんです…」
「うん…」
「美怜に聞いた時は、どんなっ、はっ、反応だったんだろう、とか…いつも通り接してくれているけど、本音は…どう、なんだろう…とか。怖くて…」
「うん…」
「ど…んな、こっ、魂胆なんだろ…とかっ。ごめんなさっ、私。会う度にそんなことばかり…、一ノ瀬さんの言動や顔色、一つ一つが、こっ、怖くてっ。」
ちゃんと話したい時に、はぁはぁと苦しくなってきた呼吸に腹が立つ。
右手で胸をドンドンと叩いた。
「手、止めな…?俺は大丈夫だから。どんな話でも最後まで聞くから。全部聞いたら、一つずつ答えるよ。」
「え…?」
手を止めて、一ノ瀬さんを見た。
今度は優しく微笑んでいて、余計に涙が出た。
「しっかり呼吸して。深呼吸。」
「…はい。」
一ノ瀬さんの笑顔は本当に私を救い上げてくれる。
そんな不思議な力がある。