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この出会いは…
第5章 告白
「私、一ノ瀬さんにひどい事をっ…ごめっ、なさっ!」
「俺に…?どういう事?」
「わ、たし…わっ、悪い方にしか考えられなくて…自分勝手な考え方しか出来なくて…一ノ瀬さんがそんな人じゃないって、…分かっているんですけど…」
「うん…」
「分かっては、いるんですけど…信じきれなくて…疑って…」
「うん。」
「ごめんなさいっ。私が…きっと、一番…偏見を持っているんだと思います…」
少しずつ冷静になってきて、今の自分の状況にため息が出た。
今度は私が一ノ瀬さんの言葉を待つ番なのだけれど、少しの沈黙も耐えられそうにない。
「そんなに謝らないで。俺は全く傷付いてないし。謝る必要はないよ。」
涙と…鼻水も絶対出てる。
ぐちゃぐちゃの顔を上げて、一ノ瀬さんを見る。
「…そういう風にしないと、自分を守って来られなかったんでしょ?」
一ノ瀬さんがまた優しく、柔らかく微笑んでいる。
"自分を守る為"と言われて、ハッとした。
無意識でも、意識的にでも、私は自分がこれ以上傷付かないように、人を初めから疑って、近寄らないようにしていた。
初めて人に指摘をされた。
指摘されると、自分の人間性に恥ずかしくなる。
恥ずかしくて俯いてしまった。
「それを責めてるんじゃなくて…その、今日までの数年間、そうやって頑張って来たんだなと思って。」
微笑んでいた顔を少し切なそうに歪めて、呟くようにそう言った。
「俺に…?どういう事?」
「わ、たし…わっ、悪い方にしか考えられなくて…自分勝手な考え方しか出来なくて…一ノ瀬さんがそんな人じゃないって、…分かっているんですけど…」
「うん…」
「分かっては、いるんですけど…信じきれなくて…疑って…」
「うん。」
「ごめんなさいっ。私が…きっと、一番…偏見を持っているんだと思います…」
少しずつ冷静になってきて、今の自分の状況にため息が出た。
今度は私が一ノ瀬さんの言葉を待つ番なのだけれど、少しの沈黙も耐えられそうにない。
「そんなに謝らないで。俺は全く傷付いてないし。謝る必要はないよ。」
涙と…鼻水も絶対出てる。
ぐちゃぐちゃの顔を上げて、一ノ瀬さんを見る。
「…そういう風にしないと、自分を守って来られなかったんでしょ?」
一ノ瀬さんがまた優しく、柔らかく微笑んでいる。
"自分を守る為"と言われて、ハッとした。
無意識でも、意識的にでも、私は自分がこれ以上傷付かないように、人を初めから疑って、近寄らないようにしていた。
初めて人に指摘をされた。
指摘されると、自分の人間性に恥ずかしくなる。
恥ずかしくて俯いてしまった。
「それを責めてるんじゃなくて…その、今日までの数年間、そうやって頑張って来たんだなと思って。」
微笑んでいた顔を少し切なそうに歪めて、呟くようにそう言った。