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この出会いは…
第5章 告白
「今日は…ありがとうございました。…"今日は"というより、"今日も"…ですね…」
駅までの道を歩きながら、お礼を言った。
「ホントにいつもいつも…」
「すみません?」
「あっ…」
一ノ瀬さんが笑っている。
と、言うか、からかわれている。
なんか、悔しい…
「違いますよ!いつもいつも…"ありがとうございます"、"感謝してます"…です!」
ついムキになって立ち止まってそう答えても、一ノ瀬さんには逆効果だ。
「ふふっ、はいはい。こちらこそ、ありがとうございます。」
笑って、頭を撫でられながら言われても…。
「はい、ここ道が狭いから、知花ちゃんはこっち。」
歩道側に頭をクイッと軽く押されて、一ノ瀬さんが車道側に移動した。
この数秒間のやり取りに、ポカンとしてしまった。
「知花ちゃん?」
「あ、いえ。その…こういうこと、してもらったこと無くて…あの、なんか…自分が女の子になったみたい、ですね…」
一瞬シンとした後、一ノ瀬さんが肩を揺らして再び笑いだした。
「知花ちゃんは女の子でしょ?…ククッ、テンパってる知花ちゃんは面白いね。」
「う…嬉しくないです!」
口を尖らせながら、一ノ瀬さんを置き去りにして、早歩きで歩いた。
「知花ちゃん?…あっ、ほらっ!危ないから!」
追いかけてきた一ノ瀬さんが、慌てて私の腕を引っ張った。
それと同時に、小さな交差点の手前で後ろに体勢が傾いた私の目の前を、自転車が走り抜けていった。
「ありがとうございました…」
駅までの道を歩きながら、お礼を言った。
「ホントにいつもいつも…」
「すみません?」
「あっ…」
一ノ瀬さんが笑っている。
と、言うか、からかわれている。
なんか、悔しい…
「違いますよ!いつもいつも…"ありがとうございます"、"感謝してます"…です!」
ついムキになって立ち止まってそう答えても、一ノ瀬さんには逆効果だ。
「ふふっ、はいはい。こちらこそ、ありがとうございます。」
笑って、頭を撫でられながら言われても…。
「はい、ここ道が狭いから、知花ちゃんはこっち。」
歩道側に頭をクイッと軽く押されて、一ノ瀬さんが車道側に移動した。
この数秒間のやり取りに、ポカンとしてしまった。
「知花ちゃん?」
「あ、いえ。その…こういうこと、してもらったこと無くて…あの、なんか…自分が女の子になったみたい、ですね…」
一瞬シンとした後、一ノ瀬さんが肩を揺らして再び笑いだした。
「知花ちゃんは女の子でしょ?…ククッ、テンパってる知花ちゃんは面白いね。」
「う…嬉しくないです!」
口を尖らせながら、一ノ瀬さんを置き去りにして、早歩きで歩いた。
「知花ちゃん?…あっ、ほらっ!危ないから!」
追いかけてきた一ノ瀬さんが、慌てて私の腕を引っ張った。
それと同時に、小さな交差点の手前で後ろに体勢が傾いた私の目の前を、自転車が走り抜けていった。
「ありがとうございました…」