この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
この出会いは…
第5章 告白
「今日は…ありがとうございました。…"今日は"というより、"今日も"…ですね…」

駅までの道を歩きながら、お礼を言った。

「ホントにいつもいつも…」

「すみません?」

「あっ…」

一ノ瀬さんが笑っている。
と、言うか、からかわれている。
なんか、悔しい…

「違いますよ!いつもいつも…"ありがとうございます"、"感謝してます"…です!」

ついムキになって立ち止まってそう答えても、一ノ瀬さんには逆効果だ。

「ふふっ、はいはい。こちらこそ、ありがとうございます。」

笑って、頭を撫でられながら言われても…。

「はい、ここ道が狭いから、知花ちゃんはこっち。」

歩道側に頭をクイッと軽く押されて、一ノ瀬さんが車道側に移動した。
この数秒間のやり取りに、ポカンとしてしまった。

「知花ちゃん?」

「あ、いえ。その…こういうこと、してもらったこと無くて…あの、なんか…自分が女の子になったみたい、ですね…」

一瞬シンとした後、一ノ瀬さんが肩を揺らして再び笑いだした。

「知花ちゃんは女の子でしょ?…ククッ、テンパってる知花ちゃんは面白いね。」

「う…嬉しくないです!」

口を尖らせながら、一ノ瀬さんを置き去りにして、早歩きで歩いた。

「知花ちゃん?…あっ、ほらっ!危ないから!」

追いかけてきた一ノ瀬さんが、慌てて私の腕を引っ張った。
それと同時に、小さな交差点の手前で後ろに体勢が傾いた私の目の前を、自転車が走り抜けていった。

「ありがとうございました…」
/459ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ