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この出会いは…
第5章 告白
私、何回かわかられるの!?
そんなに、面白いの、私?
悔しくて、抗議の眼差しを続けていた。

「だから、その顔…」

一ノ瀬さんが言いかけて、目線を逸らした。

「…そんなに、面白い顔ですか…?」

一ノ瀬さんが一瞬驚いた様に私を見たので、また目が合った。

「いや、そうじゃなくて。ふふっ、かわいいなと思ってたんだけど?」

「っ…!まっ、また、からかって…!よっ、4歳児みたいですもんね!」

言い返してみても、顔が真っ赤で勝てるはずがなく、私は勢い良く改札を通って、ぐんぐん歩き出した。

「待って。ごめん、度が過ぎましたっ。ごめん!」

後ろから腕を引かれて、背中から一ノ瀬さんの胸に飛び込んだ。

えっ…!?
どうしよう…!!

「怒った?…ごめんね。」

「いっ、いえ…」

「最近、あまり笑ってなかったし、緊張気味だったから、ちょっと嬉しくて。」

「すっ、みません…。それは、私が…」

私が勝手に信じきれなくて…
――っじゃなくて!
その前に…この状況をどうしたらいいの?
後ろから抱き締められている様な状態って!

「あの…、こっ、こういう時は…どっ、どう、すればっ、いいん、で…しょうか?」

パニックに陥って、心の声が漏れてしまった!
漏れてしまった心の声に、私の腕を掴んでいる一ノ瀬さんの手がピクッと反応した。

「あ、いえっ、あのっ!違くてっ…そのっ。」

否定したところで遅いけど、これしか言いようがない。
その前に、恥ずかしくて死にそう。
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