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第6章 恋愛は癒し？

祐side↓

ものすごくテンパりながら、知花ちゃんが社食を出ていく姿を眺めていた。
あーあ、逃げられちゃった、かな？
まぁ、無理もないか…
社食の出入口辺りを眺めたまま、予想通りの反応に笑ってしまった。

「一ノ瀬さんってそんなに優しく笑うんですね。」

美怜ちゃんに見られていたらしい。
そして、しっかり突っ込まれた。

「俺も初めて見た〜！」

星のやつもしっかり便乗するし。

「私は一ノ瀬さんの味方ですからねー！あっ、滝本さんも！」

美怜ちゃんが嬉しそうに話し出した。

「親友二人には是非とも幸せになって欲しいですから！」

美怜ちゃんの言葉に滝本が焦りだす。

「ん？どういう事？あれっ、俺、バレてる？」

「いや、分かり易すぎです。知花も知ってますけど、誰にも言いませんから。」

「っていうか、お前ら揃って分かり易すぎなの。まぁ、俺と美怜ちゃんは楽しいけど。ね？」

星の言葉に美怜ちゃんは苦笑いだ。
美怜ちゃんはともかく、星は完全に面白がってるな。

「まぁ、とにかく、私たちは滝本さんと一ノ瀬さんの味方って事です！ねっ、星さん！」

「星のその顔、嫌な予感しかしない。」

「全く同感だな。」

俺はため息をつきながら、滝本の言葉に大いに頷いた。
あの口角の上がり方…不吉だ…

「滝本さんはあと一押しですよ！琴莉は鈍感ですから、あとは自分の気持ちに気付くだけだと思います！」

「うん…鈍感なのは、昨日よく分かった。」

「ははは、って事は一ノ瀬のが先は長いの？」

クスクス笑いながら星が口を挟んだ。
こういう時のこいつっ、ホント嫌いだわ。