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この出会いは…
第6章 恋愛は癒し?
「琴莉は鈍感だと言いましたが、知花は天然ですからね。こっちの方が厄介です。」

「……それは、昨日よく分かったよ。」

俺の言葉に美怜ちゃんはさらに笑う。

「まぁ、私がいちいち口を挟む問題ではないですよね。皆さんには協力しますけど、琴莉や知花を悲しませるようなことをしたら、私、怒っちゃいますからね!」

美怜ちゃんに楽しそうに牽制された。
そして『頑張ってくださいね』と言い残し、社食を後にした。

「はぁ…」

隣で滝本がため息をついた。
その様子をすかさず星が突っ込む。

「なんだよ、ため息って。」

「いや、……こんなに出張に行きたくないと思ったのは初めてだわ…」

滝本の言葉に俺と星は驚いた。
あんなに海外事業課の最前線でやってきたヤツが…

「これは重症だな。美怜ちゃんの言う通り、早く伝えちまえば?」

「…お前、楽しそうだな。まぁ、いいわ。お先。」

不貞腐れながら滝本も社食を後にした。

「滝本も滝本で、考えてるんじゃない?タイミングとか。今年はクリスマスも年末年始もドイツだからな。」

「じゃあ、お前はタイミングを図ってんの?」

はぁ、やっぱりそう来たか。
俺は既にサラッと伝えてしまったけどね。

「ま、天然みたいだから、サラッと伝える感じじゃダメかもな?」

「…えっ!?」

星の言葉に思わず固まってしまう。

「は?なにその反応。まさか、お前…」

はぁ、これじゃあ、自ら墓穴を掘ったみたいじゃないか…
面倒くさいヤツにバレてしまった…

祐side終わり
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