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第6章 恋愛は癒し？

ニコニコしながら電話を切って、私の方を見た。

「ここに来てくれるって。」

「そっか。美怜、嬉しそうだね。そんな顔してたら星さんにバレちゃうね。」

からかって言ったつもりだったけど、真っ赤になられてしまった。
ホントにこんな美怜は久しぶりだから調子が狂う。

「……浮かれすぎないようにするわ。あくまで、滝本さんのため！！！」

ホントに調子が狂う。
というより、正直扱いに困る。
ははは、それはさすがに言い過ぎか。
でも、いつも頼りになるしっかり者の美怜のこんな姿はかわいいとしか言いようがない。
早く、星さんに美怜の魅力が伝わって欲しい。

「美怜ちゃん、知花ちゃん！お待たせ！」

声のする方を見ると、一ノ瀬さんと星さんが急いでこちらに向かって来ている。

「ごめんね、待った？」

「いえ、こちらこそ、急がせたみたいで、すみません。」

「そっか。良かった。」

二人は息を整えながらニコリと微笑んだ。

「それより、お二人ともお洒落ですねー！」

美怜が思わず褒める程、一ノ瀬さんも星さんも私服が素敵だった。
二人ともモノトーンでまとめた、シンプルだけど爽やかで、大人っぽくもあり、若々しい。
自分に合った洋服を知っていて、更に洋服の組合わせ方がとても上手かった。

「あはは、ありがとう。美怜ちゃんたちもね。会社のイメージと違くて驚いたよ。」

ニコニコ顔で星さんと話す美怜を見ていたら、私までドキドキしてきてしまった。
恋をすることが楽しいって体現している。