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第6章 恋愛は癒し？

「なんか、緊張するね。私服ってだけで。」

「えっ？あっ、はい！」

美怜たちの会話に聞き入っていた私は、一ノ瀬さんに話し掛けられて、返事の声が裏返ってしまった。
は、恥ずかしいな…

「"緊張する"って話、少し前に私も美怜としたところでした。」

「ふふっ、そうなんだ。良かった、みんな一緒か。」

「あっの…、今日はプレゼントを選ぶのに付き合ってくださって、ありがとうございます。私も美怜も男性のものってよく分からなくて…」

「あぁ、それは俺らも知花ちゃんたちの意見を聞きたかったから。」

『行くよー』と歩き出した美怜と星さんについて、私たちも歩き出した。

「しかも、星が提案したんでしょ？今日、一緒に行くって。」

「そうなんですか？美怜…だから、あんなに喜んでたのか…」

私の呟きに一ノ瀬さんが笑った。

「美怜ちゃん、今日は一段とかわいいもんね。期待の表れ？」

「はい。朝からいろいろ頑張ってましたよ。」

「あはは、美怜ちゃん、面白いな。」

前を歩く二人はずっと楽しそうに話をしている。
ここから見ると、お似合いなんだけどな。

「知花ちゃんも、会社の時と完全な私服の時とで、イメージが違うね。」

「え？そう、ですか…？」

「うん。今日の髪形、俺好き。」

不意打ちの発言と共に、今流行りの逆りんぱでポニーテールにした頭を撫でられた。
そして、やっぱり私はテンパった。

「あっ、あのっ、あの…ありがとうございます？」