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この出会いは…
第6章 恋愛は癒し?
「あっはっは、なんで、疑問系?」

「な…なんで、でしょうね…」

笑っている一ノ瀬さんを見上げて呟いた。

「テンパってるからでしょ。あはは。」

尚も面白がっている一ノ瀬さんが私は面白くない。

「もうっ、また、からかってますね?」

少し早歩きで美怜たちを追い掛ける。
そんな私を一ノ瀬さんが追い掛ける。

「今の私も柚ちゃんに似て"面白い"んですか?」

追い付いた一ノ瀬さんを横目で睨んで続ける。

「柚ちゃんみたいに放っておけなくて、手が掛かるんですよね!?」

「いや、手が掛かるなんて言った事ないでしょ?」

「同じ事ですよ!」

まだ余裕の表情で笑っている一ノ瀬さんが、私と対照的過ぎて、なんか癪に障る。

「っていうか、柚ちゃんよりも絶対に手が掛かると思いますよ?」

「そんな事ないから。はい、機嫌直して?」

手のひらにアメの包を乗せられた。
これは、完全にっ…

「一ノ瀬さん!」

ヒートアップして回りが見えてなかったけど、ポカンとした顔で振り返っている美怜と目が合って、我に返った。

「知花、ケンカ?」

ポカンとした顔のまま聞かれた。

「っていうか、さっきから柚って誰なの?一ノ瀬の女?」

「え?そうなんですか!?」

星さんの問いに美怜が驚きの声をあげる。

「はぁ…違うよ。そんなわけないだろ。」

「じゃあ、誰だよ。」

「…一ノ瀬さんの姪っ子さんです。4歳の!」

そう言うと、二人は拍子抜けしたようにため息をついて、背を向けて歩き出した。
えっ!ちょっと、何ですか、その反応は。
ちょっ、せめて美怜はフォローしてよ!
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