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この出会いは…
第6章 恋愛は癒し?
『はい』と答えてしまった。
だって、『嫌です』とは言えないし、何か違う。
一ノ瀬さんだったら怖くないし。
話をしていても楽しいし…
隣にいてくれると心強い。
触れたらドキドキするけど、なぜか安心する。
だから、あの返事は『はい』で間違っていないはず。

「お帰り、知花!遅かったね?」

一ノ瀬さんが何か呟いた後、抱き締めていた腕をほどかれ、手を繋いでコンビニに行った。
アイスを適当に買って、急いで戻って今に至るけれど…
まぁ、…遅かったよね?

キッチンもダイニングもすっかりキレイに片付けられていた。
すぐに食べられるように、雑炊の準備まで終わっていた。

「ごめんね、美怜。全部やってもらって…」

「ううん。星さんも手伝ってくれたから!」

ふふふ、と笑う美怜はとても嬉しそうだった。
とりあえず、アイスはしまって、先に雑炊を食べることになったので、私はキッチンに入った。

「っていうか、何やってたのよ?」

キッチンで二人になると、すかさず美怜からの質問攻めにあった。

「隣のコンビニだよね?遅すぎでしょ!どこか行ってたの?何話してたのよ?何かあったの?」

うっ…
質問っていうか詰問だよ。

「話す!話すからっ!…ただ、今日は、ちょっと…」

ここでは無理です。
美怜が怒りながら、鍋を温め直している。

「今日、知花んち泊まるからね?」

「…分かった。」

キッチンのカウンター越しに一ノ瀬さんが見えた。
星さんに何やらからかわれている?
笑っている星さんとは対照的に、一ノ瀬さんは機嫌が…わる、い…?
はぁ、美怜になんて話そうか…
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