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この出会いは…
第6章 恋愛は癒し?
「大丈夫。心配することは何もない。」

私が不安になった時は、いつも手を握って、頭を撫でてくれる。
それだけで安心できるから不思議だ。

「二人でこそこそ話してるから、俺ら寂しくなっちゃうね。」

「まぁ、そこまで興味ないですけどね。それより、私…帰りのタクシーが気まず過ぎです。」

「あっはっは。これは、確かに気まずいな。」

「はぁ、この時間ならまだ電車があるし、私は電車で帰ろうかな…」

美怜が腕時計を見ながらため息をつく。
そんな美怜を星さんがもう一度笑った時、私と美怜の携帯がほぼ同時に鳴った。

「あ、LINE?美怜も?」

「って事は琴莉じゃない?」

二人で携帯を見て、LINEを確認する。

「やっぱりね…」

琴莉からのLINEは予想通り"今日、泊めて"だった。
美怜が星さんたちに断って、琴莉に電話をした。

『もしもーし。』

「もしもし?LINE見たけど、琴莉は今どこ?一人?」

なんとなく、陽気な声が聞こえた気がする。

「会社の駅?…えっ?滝本さんもいるの?あ、そう。うん、知花もいるよ。え、あぁ…」

美怜に携帯を差し出された。

「もっ、もしもし、琴莉?」

『知花!今、美怜にも話したけど、今日、二人の家行ってもいー?』

「い、いけど…琴莉、お酒飲んでる?ごはんは食べたの?」

『大丈夫!今食べた!じゃあ、今から行くねー!』

「あ、ちょっ、待って!今からは無理!……いや、美怜んちも無理!!…ちょっと、待って。美怜!」

慌てて美怜に携帯を押し付けた。

「琴莉!?言い忘れてたけど、今、私も知花も家じゃなかった。ん?今?星さんち。」
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