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第6章 恋愛は癒し？

「ははは、知花ちゃん、やっぱり愛されてるね。」

「これは…知花ちゃん泣かせたら、一ノ瀬、相当詰められるな。」

滝本さんと星さんからもからかわれた。
一ノ瀬さんは苦笑いだ。

「あ、そうだ！お酒買って来たから、飲むわよ！」

涙を拭って笑顔になった琴莉がコンビニの袋をガサガサ探りだした。
お酒の缶を取り出して『はいっ！』と私と美怜に手渡した。
琴莉が一ノ瀬さんや星さんにも袋の中を見せて、お酒を配っている。

「今から…サングリア…？」

手の中の缶を見て、思わず呟いていた。

「私はハイボール…今からウイスキーを飲めと…？」

「琴莉のペースに巻き込まれたら…」

「死ぬわね…」

私と美怜はお互いの手に持ったお酒を見つめながらため息をついた。

「知花ちゃん、今日はもうこっちね。」

一ノ瀬さんにサングリアをやんわりと取り上げられて、緑茶のペットボトルを渡された。
隣で美怜も星さんにハイボールを没収されていた。
その後、一ノ瀬さんたち男性陣はリビングで何やらお仕事の話をしているようだったので、私たちはダイニングで話していた。

「ねぇ、知花。一ノ瀬さんと抜け出して、エントランスで何してたの？」

おっ、覚えてたー！！！
美怜の突然の問いに私は飲んでいたお茶で思いっきりむせた。

「ゲホッ！…ゴホッゴホッ…ゴッ、ゴホッ…」

「ちょっ、知花。大丈夫！？」

琴莉が背中を擦ってくれたけど、なかなか収まらなくて、涙目になりながらしばらくむせ続けた。