パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第6章 恋愛は癒し？

「落ち着いた？」

「なに、典型的なむせ方してんのよ。」

「「で？何があったの？」」

なっ！しつこいっ！
隣の琴莉も向かいの美怜も興味津々で前のめりだ。

「あのね…、ぜっっったい、言わないからね！」

立ち上がって大声を出した私に一ノ瀬さんたちもこちらを振り返る。
あっ、つい大きな声を！

「とっ、とにかく、言いません！」

そう言いながら椅子に座り直して、そのままテーブルに突っ伏した。
クスクスという二人の笑い声が降ってくる。

「いいもーん！星さんに聞くから。」

「それはダメ！」

「えっ、星さん知ってるの？よし、聞いて来よう。」

「わー！ダメダメッ！」

「「じゃあ、言いなさいよっ。」」

「やだー！！！」

再びテーブルに突っ伏して、顔を隠して小さくなっていたら、頭を触られた。

「ふふっ。まぁ、そんなにいじめないであげて。」

上から降って来た一ノ瀬さんの声に驚いた。

「はーい、分かりましたー。」

「退散しまーす。」

美怜と琴莉が棒読みの返事をしながら、席を立ってリビングに歩いていこうとする。

「ちょっ…と、二人とも…」

私の声に振り返りもせずに行ってしまった。

「あまりにもテンパってたから…。でも、俺、来ない方が良かったね。」

一ノ瀬さんを見ると苦笑いをしていた。

「いえ。…助かり、ました。」