この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
この出会いは…
第7章 恋敵とないものねだり
「知花ちゃんには悪いけど、お前が知らないわけにはいかないだろ?」
「あぁ、さんきゅ…」
みんなが知るほど頻繁に絡まれてるのか…?
知らないのは俺だけだったのか。
「知花ちゃんはこういう事、言わない子だろ?」
「そうですね。一ノ瀬さんが知らなかったという事は、おそらく美怜にも言ってないと思います。」
「そうだな。美怜ちゃんが知ったら、真っ先に一ノ瀬に言うよな。」
「まぁ、知花には当分は営業フロアに来ない方が良いって言っておきます。」
正直言って、今、三人の会話が全く頭に入って来ない。
頭を殴られたような衝撃で、というよりは、じわじわとこみ上げてくる不愉快な感情を押さえるのに必死で、頭が回らない。
「自分で言うのもなんですが、営業職の女はキツイですからね。物怖じしないから、優しい知花は漬け込まれやすい。」
「あはは、ホントお前が言うか。」
「確かに、さっき、めちゃくちゃ圧されてたわ、知花ちゃん。」
「……一ノ瀬さん?」
「…え?あぁ、ごめん…」
琴莉ちゃんに呼ばれるまで何を考えていたんだっけ。
会話なんてほとんど聞いていなかった。
「しっかりしろよ?お前がそんなんじゃダメだろ?」
「ここでの話は知らないふりしろよ?そんで、知花ちゃんに分からないようにお前が解決しろ。」
「あぁ、分かってる。」
気が付けば、両手を握りしめていた。
知らなかったとはいえ、知花ちゃんを怖がらせて、傷付けて、悲しませていた。
気付けなかった自分への怒りを処理出来ない。
祐side 終わり
「あぁ、さんきゅ…」
みんなが知るほど頻繁に絡まれてるのか…?
知らないのは俺だけだったのか。
「知花ちゃんはこういう事、言わない子だろ?」
「そうですね。一ノ瀬さんが知らなかったという事は、おそらく美怜にも言ってないと思います。」
「そうだな。美怜ちゃんが知ったら、真っ先に一ノ瀬に言うよな。」
「まぁ、知花には当分は営業フロアに来ない方が良いって言っておきます。」
正直言って、今、三人の会話が全く頭に入って来ない。
頭を殴られたような衝撃で、というよりは、じわじわとこみ上げてくる不愉快な感情を押さえるのに必死で、頭が回らない。
「自分で言うのもなんですが、営業職の女はキツイですからね。物怖じしないから、優しい知花は漬け込まれやすい。」
「あはは、ホントお前が言うか。」
「確かに、さっき、めちゃくちゃ圧されてたわ、知花ちゃん。」
「……一ノ瀬さん?」
「…え?あぁ、ごめん…」
琴莉ちゃんに呼ばれるまで何を考えていたんだっけ。
会話なんてほとんど聞いていなかった。
「しっかりしろよ?お前がそんなんじゃダメだろ?」
「ここでの話は知らないふりしろよ?そんで、知花ちゃんに分からないようにお前が解決しろ。」
「あぁ、分かってる。」
気が付けば、両手を握りしめていた。
知らなかったとはいえ、知花ちゃんを怖がらせて、傷付けて、悲しませていた。
気付けなかった自分への怒りを処理出来ない。
祐side 終わり