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この出会いは…
第7章 恋敵とないものねだり
「「あっ…」」
お互いが顔を見合わせて同じ様に驚く。
休憩室にやって来たのは、一ノ瀬さんと同じ課のあの女の人。
「おっ…お疲れ、さま…で、す…」
こ、こんなところで会うなんて。
一応、挨拶はしたんだけれど、向こうは黙り込んでいるから、沈黙が辛い。
「ここで誰かと待ち合わせですか?一ノ瀬さんと?」
いきなり沈黙を破られて、焦って質問を否定した。
「いえっ!とっ、友達と!です。」
「…そうですか。」
その女の人は興味がなさそうに返事をして、自動販売機で飲み物を買った。
心臓がバクバクして、落ち着かない。
会話が途切れて、再び訪れた沈黙が、余計に苦しくさせる。
「私、戻りますので。お疲れ様で…」
「あのっ…!」
思わず呼び止めていた。
あ、どうしよう…
「あの……」
「…何ですか?」
振り返ってこちらを見る顔は不機嫌そのものだ。
「この前の社食でも…以前も、話の途中で…すみませんでした。あの…よろしければ…ちゃ、ちゃんと二人でお話がしたいんですが…」
「話って…一ノ瀬さん、ですか?」
「は、ぃ…」
私の申し出に、また黙り込む。
だから、この沈黙…
声、掛けなければ良かったの、かな…
「明日…。明日は外出予定がないので、明日のお昼なら時間があります。それでもいいですか?」
「……!はっ、はい。ありがとうございます。」
カツカツと廊下に響く足音が小さくなっていく。
私はというと、女の人が『では。12時半にエントランスで。』と言って休憩室を出ていった後、その場に座り込んでいた。
お互いが顔を見合わせて同じ様に驚く。
休憩室にやって来たのは、一ノ瀬さんと同じ課のあの女の人。
「おっ…お疲れ、さま…で、す…」
こ、こんなところで会うなんて。
一応、挨拶はしたんだけれど、向こうは黙り込んでいるから、沈黙が辛い。
「ここで誰かと待ち合わせですか?一ノ瀬さんと?」
いきなり沈黙を破られて、焦って質問を否定した。
「いえっ!とっ、友達と!です。」
「…そうですか。」
その女の人は興味がなさそうに返事をして、自動販売機で飲み物を買った。
心臓がバクバクして、落ち着かない。
会話が途切れて、再び訪れた沈黙が、余計に苦しくさせる。
「私、戻りますので。お疲れ様で…」
「あのっ…!」
思わず呼び止めていた。
あ、どうしよう…
「あの……」
「…何ですか?」
振り返ってこちらを見る顔は不機嫌そのものだ。
「この前の社食でも…以前も、話の途中で…すみませんでした。あの…よろしければ…ちゃ、ちゃんと二人でお話がしたいんですが…」
「話って…一ノ瀬さん、ですか?」
「は、ぃ…」
私の申し出に、また黙り込む。
だから、この沈黙…
声、掛けなければ良かったの、かな…
「明日…。明日は外出予定がないので、明日のお昼なら時間があります。それでもいいですか?」
「……!はっ、はい。ありがとうございます。」
カツカツと廊下に響く足音が小さくなっていく。
私はというと、女の人が『では。12時半にエントランスで。』と言って休憩室を出ていった後、その場に座り込んでいた。