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この出会いは…
第7章 恋敵とないものねだり
「す…すごいボリューム、ですね。」
豚の生姜焼き定食、裏メニューバージョンなるものが目の前に運ばれてきて、私は顔を引きつらせた。
ロース肉何枚乗ってる?
キャベツの千切り山盛り、味噌汁はお椀が丼になって、具だくさん豚汁になって、ごはんはマンガ盛り。
これは…ムリです。
絶対、完食なんて出来ません。
私の生姜焼き定食の向こう側には、一ノ瀬さんが注文したトンカツ定食が、これまた、異様な存在感を漂わせている。
一ノ瀬さんは…これ、完食出来るの?
驚いて固まって、手も出ない私に、一ノ瀬さんが笑って話しかけてきた。
「ね、すごいでしょ?裏メニュー。無理しなくていいからね。」
「はい…」
一ノ瀬さんが『いただきます』と食べ始めたので、私もお箸に手を伸ばし、豚汁から手を付けた。
温かくて、優しくて、懐かしいような味。
根菜がたくさん入っていて、身体も温まる。
美味しくて、思わず笑顔になる。
「量には驚きましたけど、やっぱり美味しいですね。温まります。」
「はは、良かった。」
一ノ瀬さんもニッコリと笑って、トンカツを食べている。
「そういえば、クリスマスだけど、ホントにどうしようか?…その前に、美怜ちゃんたちと予定があるんだっけ?」
「あ…たぶん、仲間に入れてもらえないので…」
苦笑いでそう答えると『想像つくね』とクスクスと笑われた。
「じゃあ、一緒に過ごそうか?」
「はっ、はい。」
あれ、ヤバい。
急に心臓が飛び跳ね始めた。
豚の生姜焼き定食、裏メニューバージョンなるものが目の前に運ばれてきて、私は顔を引きつらせた。
ロース肉何枚乗ってる?
キャベツの千切り山盛り、味噌汁はお椀が丼になって、具だくさん豚汁になって、ごはんはマンガ盛り。
これは…ムリです。
絶対、完食なんて出来ません。
私の生姜焼き定食の向こう側には、一ノ瀬さんが注文したトンカツ定食が、これまた、異様な存在感を漂わせている。
一ノ瀬さんは…これ、完食出来るの?
驚いて固まって、手も出ない私に、一ノ瀬さんが笑って話しかけてきた。
「ね、すごいでしょ?裏メニュー。無理しなくていいからね。」
「はい…」
一ノ瀬さんが『いただきます』と食べ始めたので、私もお箸に手を伸ばし、豚汁から手を付けた。
温かくて、優しくて、懐かしいような味。
根菜がたくさん入っていて、身体も温まる。
美味しくて、思わず笑顔になる。
「量には驚きましたけど、やっぱり美味しいですね。温まります。」
「はは、良かった。」
一ノ瀬さんもニッコリと笑って、トンカツを食べている。
「そういえば、クリスマスだけど、ホントにどうしようか?…その前に、美怜ちゃんたちと予定があるんだっけ?」
「あ…たぶん、仲間に入れてもらえないので…」
苦笑いでそう答えると『想像つくね』とクスクスと笑われた。
「じゃあ、一緒に過ごそうか?」
「はっ、はい。」
あれ、ヤバい。
急に心臓が飛び跳ね始めた。