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この出会いは…
第8章 彼の家
師走は一日一日過ぎていくのが早い。
忘年会や滝本さんの出張…
年末に近づくにつれて、仕事量が増え、残業が増え、毎日の激務に必死になっていたら、あっという間にクリスマスがやって来てしまった。
「はぁ…クリスマスイブなんて何事もなく過ぎていったわね。」
「琴莉は今日、何時に終わるの?うち来るんでしょ?」
「分かんないんだよね…。昨日も遅かったし。やっぱり、滝本さんいないと進みが悪くて。」
滝本さんがドイツに行ってしまって五日目。
早くも琴莉は限界みたい…
「ははは、やっぱり滝本以外は使えないかー…」
「ちょっ…!星さん、声大きいですよ!」
大笑いする星さんと慌てる琴莉。
クリスマスの今日も普通に仕事で、今はお昼休み。
美怜と琴莉、星さん、一ノ瀬さんと一緒にごはんを食べている。
お茶をおかわりしようと席を立って給茶機まで歩いていくと、近くに一人で座る田邊さんを見つけた。
あ、この前のお金、返さなきゃ。
ちょうどお財布を抱えていたので、私から声を掛けた。
「あのっ、お疲れ様です。」
「あ、あなた…」
「この前のカフェで、お金を頂きすぎていたので。これ…」
「はぁ、そんなのいいのに。」
田邊さんが苦笑いして、私が差し出したお金を見ている。
「わざわざその用だけで?」
ホントにお人好しだと笑われたけれど、さすがにそこまで親しい仲ではないしね…
でも、結局、お金は受け取って貰えずに、田邊さんとは一言二言話をして、お茶を汲んで席に戻った。
忘年会や滝本さんの出張…
年末に近づくにつれて、仕事量が増え、残業が増え、毎日の激務に必死になっていたら、あっという間にクリスマスがやって来てしまった。
「はぁ…クリスマスイブなんて何事もなく過ぎていったわね。」
「琴莉は今日、何時に終わるの?うち来るんでしょ?」
「分かんないんだよね…。昨日も遅かったし。やっぱり、滝本さんいないと進みが悪くて。」
滝本さんがドイツに行ってしまって五日目。
早くも琴莉は限界みたい…
「ははは、やっぱり滝本以外は使えないかー…」
「ちょっ…!星さん、声大きいですよ!」
大笑いする星さんと慌てる琴莉。
クリスマスの今日も普通に仕事で、今はお昼休み。
美怜と琴莉、星さん、一ノ瀬さんと一緒にごはんを食べている。
お茶をおかわりしようと席を立って給茶機まで歩いていくと、近くに一人で座る田邊さんを見つけた。
あ、この前のお金、返さなきゃ。
ちょうどお財布を抱えていたので、私から声を掛けた。
「あのっ、お疲れ様です。」
「あ、あなた…」
「この前のカフェで、お金を頂きすぎていたので。これ…」
「はぁ、そんなのいいのに。」
田邊さんが苦笑いして、私が差し出したお金を見ている。
「わざわざその用だけで?」
ホントにお人好しだと笑われたけれど、さすがにそこまで親しい仲ではないしね…
でも、結局、お金は受け取って貰えずに、田邊さんとは一言二言話をして、お茶を汲んで席に戻った。