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この出会いは…
第8章 彼の家
同じ反応…?
あっ、柚ちゃんと!?

「もうっ、また…」

目の前で笑いを堪えながら、ワインを注いでいる一ノ瀬さん。

「私、そんなに…子ども、ですか…?」

情けなくて、小さくなった私の声に、一ノ瀬さんが優しく微笑んだ。
テーブルとソファーの間に座っていた私を立たせて、『おいで』と、ソファーに座る一ノ瀬さんの足の間に座らされた。

「えっ、ちょっ、あの…」

一ノ瀬さんの座っている足の間のスペースに、背中を預けて座っている形だ。
そして、そのまま後ろから抱き締められた。

「ふふっ、身体、ガッチガチ。」

だっ、だって、いきなりこういう事をするから!
平常心なんて無理!!

「柚みたいだけど、柚以上にかわいい。かわいすぎて、どうしていいか分からない。大切すぎて、誰にも渡したくない。」

私の身体に回された腕に力が入って、左の首筋に一ノ瀬さんの息が当たってくすぐったい。

「知花ちゃんが好きすぎて、俺、おかしい。」

そう言って首筋にキスをされた。

「いっ、一ノ瀬さんっ…?」

「柚とはこうやってキスなんかしないし、ワインで乾杯なんて出来ないでしょ?」

「……はぃ。」

「子どもだなんて思ったことはないよ。ただ、かわいすぎて、どうしようもない。」

そんな事を言われたら…私、どうすればいいの?

「ふふっ、知花ちゃんは見てて飽きないな。さ、ケーキ食べようか?」

隣に座り直した私に、一ノ瀬さんがグラスを渡してくれたけれど、正直、ほとんど放心状態のまま乾杯をして、ワインを飲んだ。
炭酸が口に入って、我に返った。
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