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この出会いは…
第9章 彼の家族
翠さんが笑ってそう言って『翔は任せるわ』とキッチンに戻って行ったので、膝の上に抱きながら、柚ちゃんとお絵描きをした。
ディズニーが好きな柚ちゃんのリクエストでプリンセスをたくさん描いた。
絵心はある方で良かった。
柚ちゃんが喜んでくれて、翔くんもなついてくれて、翠さんの役に立てて良かった。
「こうやって見ると、お前らの子どもみたいだな。」
向かい側のソファーに座っていたお兄さんがクスクス笑って呟いた。
言われてみると、私は翔くんを抱いているし、一ノ瀬さんは柚ちゃんを膝の上に乗せている状態。
「亘、お前はもっとちゃんとせんか。お客様に子守させるんじゃないよ。」
あくまで傍観姿勢のお兄さんに堪り兼ねたのか、お父さんが口を開いた。
「だって俺が抱いても泣くからさ。知花ちゃんに抱いてもらってる方が嬉しそうだし。」
「普段、あまり家にいないんだから、こういう時には父親やれよ。いい加減認識してもらえ。」
一ノ瀬さんが呆れたように言葉を返した。
「知花ちゃん、重いでしょ?」
「あ、いえ。大丈夫です。ちっちゃくて、ふにゃふにゃしてて…温かくて、可愛いので、私、気になりませんよ?」
翔くんを抱き直してあやして、笑い合う。
「ちーちゃん!今度はミニーちゃん描いてっ!」
「うん、分かった。待ってね?」
色鉛筆を持ち直して、絵を描き出した私を見て、お兄さんがまた笑う。
「知花ちゃん、保育士出来そうだな。」
ディズニーが好きな柚ちゃんのリクエストでプリンセスをたくさん描いた。
絵心はある方で良かった。
柚ちゃんが喜んでくれて、翔くんもなついてくれて、翠さんの役に立てて良かった。
「こうやって見ると、お前らの子どもみたいだな。」
向かい側のソファーに座っていたお兄さんがクスクス笑って呟いた。
言われてみると、私は翔くんを抱いているし、一ノ瀬さんは柚ちゃんを膝の上に乗せている状態。
「亘、お前はもっとちゃんとせんか。お客様に子守させるんじゃないよ。」
あくまで傍観姿勢のお兄さんに堪り兼ねたのか、お父さんが口を開いた。
「だって俺が抱いても泣くからさ。知花ちゃんに抱いてもらってる方が嬉しそうだし。」
「普段、あまり家にいないんだから、こういう時には父親やれよ。いい加減認識してもらえ。」
一ノ瀬さんが呆れたように言葉を返した。
「知花ちゃん、重いでしょ?」
「あ、いえ。大丈夫です。ちっちゃくて、ふにゃふにゃしてて…温かくて、可愛いので、私、気になりませんよ?」
翔くんを抱き直してあやして、笑い合う。
「ちーちゃん!今度はミニーちゃん描いてっ!」
「うん、分かった。待ってね?」
色鉛筆を持ち直して、絵を描き出した私を見て、お兄さんがまた笑う。
「知花ちゃん、保育士出来そうだな。」