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この出会いは…
第9章 彼の家族
「…っ、違うっ!それは違うよ。」
肩を掴まれて、すごい勢いで否定された。
目を合わせようと覗き込んでくるけれど、私はさらに俯いて逃げる。
「知花ちゃん。俺、言ったよね?過去は関係ないって。」
両手で頬を挟まれて、優しく上を向かされた。
一ノ瀬さんは切ない様な顔で続ける。
「俺が知花ちゃんを好きでいることに、知花ちゃんの過去は何にも影響しない。知花ちゃんが後ろめたく思う事なんて何もない。でも…そう思わせてしまったなら、ごめん。」
「一ノ瀬さん…」
「もうさ…きっと、知花ちゃんが思ってる以上に、俺は知花ちゃんが好きなんだよ。だから、本音を言えば……抱きたいよ?」
…っ!
頭の中に突き刺さるような衝撃で入ってきた"抱きたい"という言葉に、再び身体が熱くなってきた。
「でも、それを押さえているのは、知花ちゃんの過去に縛られているからじゃない。知花ちゃんが大事だから。」
真っ直ぐに目を見て言われたその言葉も身体を熱くする。
目を反らすのは許さないと言うかの様に、顔をがっちり固定されている。
「知花ちゃんが大事で仕方がないから。それだけ。そういう事をする時は、二人とも同じ気持ちでしたいんだよ。」
「一ノ瀬さっ…」
思わず一ノ瀬さんの胸元にしがみついてしまった。
だって、すごくすごく嬉しかったから。
「……一ノ瀬さん。」
「うん?」
「…す、き……です。」
一ノ瀬さんの身体がピクッとしたと思ったら、次の瞬間には逞しい腕の中にいた。
肩を掴まれて、すごい勢いで否定された。
目を合わせようと覗き込んでくるけれど、私はさらに俯いて逃げる。
「知花ちゃん。俺、言ったよね?過去は関係ないって。」
両手で頬を挟まれて、優しく上を向かされた。
一ノ瀬さんは切ない様な顔で続ける。
「俺が知花ちゃんを好きでいることに、知花ちゃんの過去は何にも影響しない。知花ちゃんが後ろめたく思う事なんて何もない。でも…そう思わせてしまったなら、ごめん。」
「一ノ瀬さん…」
「もうさ…きっと、知花ちゃんが思ってる以上に、俺は知花ちゃんが好きなんだよ。だから、本音を言えば……抱きたいよ?」
…っ!
頭の中に突き刺さるような衝撃で入ってきた"抱きたい"という言葉に、再び身体が熱くなってきた。
「でも、それを押さえているのは、知花ちゃんの過去に縛られているからじゃない。知花ちゃんが大事だから。」
真っ直ぐに目を見て言われたその言葉も身体を熱くする。
目を反らすのは許さないと言うかの様に、顔をがっちり固定されている。
「知花ちゃんが大事で仕方がないから。それだけ。そういう事をする時は、二人とも同じ気持ちでしたいんだよ。」
「一ノ瀬さっ…」
思わず一ノ瀬さんの胸元にしがみついてしまった。
だって、すごくすごく嬉しかったから。
「……一ノ瀬さん。」
「うん?」
「…す、き……です。」
一ノ瀬さんの身体がピクッとしたと思ったら、次の瞬間には逞しい腕の中にいた。