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この出会いは…
第10章 乗り越えたいモノ
一ノ瀬さんのお家に着いて、お風呂に入らせてもらって、今の時刻は23時を回ったところ。
また先に入らせてもらったので、今は一ノ瀬さんがお風呂に入っている。
ドライヤーはまだしていないので、タオルドライしながらトリートメントを塗ったり、ブラシでとかしたりして、一ノ瀬さんを待っていた。
「お待たせ。」
お風呂から出てきた一ノ瀬さんの声に振り返ると、ドライヤーを小脇に抱えてキッチンに入っていった。
ドライヤー…?
どうしたのかな?
不思議に思っていると、水分補給をしてから、リビングに戻って来た。
「はい、ドライヤー。使うでしょ?」
「え、あの…ここで、ですか?」
私、洗面所でもいいんですが…
わざわざ持って来てくれたんですか?
「うん。俺がやってみたいから。やってもいい?」
「えっ、…じゃあ、お願い、しても…いいですか?」
ソファーから降りて、ラグの上に座り直しながら、そう言うと、一ノ瀬さんはニコニコしながら、ドライヤーをコンセントに繋いで、私の後ろのソファーに座った。
スイッチが入ると、ゴゴーッっいう音以外は聞こえなくなった。
いつも優しく頭を撫でてくれる手つきとはまた違う。
ゴシゴシされているのに、なんだか心地よい。
小さい時に親にやってもらって以来、誰かにやってもらうのは初めてで、少し恥ずかしくもあるけれど、それ以上にポーッとしてしまう。
時々、耳やうなじに一ノ瀬さんの指が当たって、くすぐったくて肩をすくめると、後ろから微かに笑い声が聞こえる。
また先に入らせてもらったので、今は一ノ瀬さんがお風呂に入っている。
ドライヤーはまだしていないので、タオルドライしながらトリートメントを塗ったり、ブラシでとかしたりして、一ノ瀬さんを待っていた。
「お待たせ。」
お風呂から出てきた一ノ瀬さんの声に振り返ると、ドライヤーを小脇に抱えてキッチンに入っていった。
ドライヤー…?
どうしたのかな?
不思議に思っていると、水分補給をしてから、リビングに戻って来た。
「はい、ドライヤー。使うでしょ?」
「え、あの…ここで、ですか?」
私、洗面所でもいいんですが…
わざわざ持って来てくれたんですか?
「うん。俺がやってみたいから。やってもいい?」
「えっ、…じゃあ、お願い、しても…いいですか?」
ソファーから降りて、ラグの上に座り直しながら、そう言うと、一ノ瀬さんはニコニコしながら、ドライヤーをコンセントに繋いで、私の後ろのソファーに座った。
スイッチが入ると、ゴゴーッっいう音以外は聞こえなくなった。
いつも優しく頭を撫でてくれる手つきとはまた違う。
ゴシゴシされているのに、なんだか心地よい。
小さい時に親にやってもらって以来、誰かにやってもらうのは初めてで、少し恥ずかしくもあるけれど、それ以上にポーッとしてしまう。
時々、耳やうなじに一ノ瀬さんの指が当たって、くすぐったくて肩をすくめると、後ろから微かに笑い声が聞こえる。