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この出会いは…
第10章 乗り越えたいモノ
「はい、終わり。あとは…とかすの?」
ドライヤーのコードをしまいながら一ノ瀬さんが聞いてきた。
「あの…あとは、これを塗って、とかすだけなので…。ありがとうございましたっ。」
「ふーん。これ、塗ってもいい?」
「え、あっ、はい。」
一ノ瀬さんが髪の毛用の保湿トリートメントの小瓶を不思議そうに見ながら、また聞いてきた。
私の返事を聞くと、保湿トリートメントを髪全体にシュッシュッと吹きかけて、手で馴染ませてくれた。
「いつもするいい香りはこれだったんだ。」
そう言って、頭に顔を近付けた一ノ瀬さんは、ブラシを取って髪をとかしてくれた。
「ありがとうございました。」
「ううん。やってみたかったんだよね、長い髪の毛。女の子は大変だね。」
もう一度お礼を言って、きれいにしてもらった髪を軽くシュシュで束ねて、立ち上がり、ドライヤーを受け取って、洗面所にしまいにいった。
リビングに戻って来ると、一ノ瀬さんはキッチンでコーヒーを入れてくれていた。
あっ!バレンタインの…
作って持ってきていたのを思い出した。
時計の針は23時半を差している。
冷蔵庫の扉を開けて、野菜室に隠しておいた箱を取り出して、作業台に置いた。
「あのっ、せっかくコーヒーを煎れてくださったので…少し早いですが、食べてもらえますか?」
恐る恐る聞いた私に、隣の一ノ瀬さんがパーコレーターを持ったまま固まった。
ドライヤーのコードをしまいながら一ノ瀬さんが聞いてきた。
「あの…あとは、これを塗って、とかすだけなので…。ありがとうございましたっ。」
「ふーん。これ、塗ってもいい?」
「え、あっ、はい。」
一ノ瀬さんが髪の毛用の保湿トリートメントの小瓶を不思議そうに見ながら、また聞いてきた。
私の返事を聞くと、保湿トリートメントを髪全体にシュッシュッと吹きかけて、手で馴染ませてくれた。
「いつもするいい香りはこれだったんだ。」
そう言って、頭に顔を近付けた一ノ瀬さんは、ブラシを取って髪をとかしてくれた。
「ありがとうございました。」
「ううん。やってみたかったんだよね、長い髪の毛。女の子は大変だね。」
もう一度お礼を言って、きれいにしてもらった髪を軽くシュシュで束ねて、立ち上がり、ドライヤーを受け取って、洗面所にしまいにいった。
リビングに戻って来ると、一ノ瀬さんはキッチンでコーヒーを入れてくれていた。
あっ!バレンタインの…
作って持ってきていたのを思い出した。
時計の針は23時半を差している。
冷蔵庫の扉を開けて、野菜室に隠しておいた箱を取り出して、作業台に置いた。
「あのっ、せっかくコーヒーを煎れてくださったので…少し早いですが、食べてもらえますか?」
恐る恐る聞いた私に、隣の一ノ瀬さんがパーコレーターを持ったまま固まった。