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この出会いは…
第10章 乗り越えたいモノ
祐side↓

また知花ちゃんの天然が炸裂した。
何これ、今日も俺は試されているの?
『おやすみのキスはします?』だって。
自分で言って恥ずかしくなって、すぐにテンパるし。
もう"してもいい"って事だと受け取るよ?

「知花ちゃん。顔上げて?」

「えっと…今はダメ、です…」

俺の胸に顔を埋めて首を振る知花ちゃんの顔が、簡単に想像がつく。
きっと、真っ赤に違いない。
その顔が見たくて、おでこにキスをする。
案の定、驚いて顔を上げた知花ちゃんの顔を捕まえて、視線を合わせる。

「いっ、ちのせさっ…ずるい…」

真っ赤な顔の知花ちゃんが瞳を潤ませて俺を見つめてくる。
あぁ、その顔。
それで、睨んでいるつもりなんだろうな。
片手を知花ちゃんの耳から顎へ輪郭に沿って滑らせると、肩をすくめて反応する。

「ふふっ、あんな事聞いて、すぐ否定しておいて、それ言う?」

「あっ、れは…そのっ、ごっ、めんなさっ…」

「じゃあ、今度はちゃんと息してね?」

驚いて何か言おうとした知花ちゃんに、なにも言わせずに口を塞いだ。
一瞬にして硬直した身体を抱き直して、腕枕をしている方の腕で知花ちゃんの頭を固定した。

「んっ…ぁ、ふっ、んんっ…」

知花ちゃんから漏れる甘い声に身体が熱くなって、何度も角度を変えてキスを繰り返して、舌を絡める。
キスを繰り返すうちに自然と身体を起こして、知花ちゃんに覆い被さっていた。
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