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この出会いは…
第10章 乗り越えたいモノ
私の顔を両手で包んで、身体を前のめりにした一ノ瀬さんと目が合った。

「その"はい"は…"いい"って事?」

射抜くような視線で確認されて、目を反らせずに喉が鳴りそうになる。
それでも、顎を引いて頷いた。

一ノ瀬さんの瞳が揺れる。
同じように、私の頬を包む両手も微かに震えた。

「…抱くよ?」

だ、抱く…
それってつまり、この先に進むって事だ。

すごくストレートな質問に、自分の出した結論を思い知らされて、顔が熱くなる。
でも、もう一度確認されても、答えは同じ。
私はまた一歩踏み出したいの。

コクン。

もう一度頷いて、グッと歯を噛み締めた。

「ふっ、二人が同じ、気持ちっ…ならっ、いいんですよね?」

一ノ瀬さんの首に腕を回して問い掛けるけれど、声が震える。
でも、伝えなくちゃ。
今度はゴクンと喉を鳴らした。

「わったしは…一ノ瀬さんなら、こっ、恐く…ありませんっ。」

一ノ瀬さんは、大丈夫。
一ノ瀬さんを怖いとは思わない。

「そっ、そういう事をするならっ、一ノ瀬さんがいい、です…」

ぎゅっと腕に力を入れた。
少しでも近づいて伝えたい。

一ノ瀬さん"なら"じゃない。
一ノ瀬さんがいい。
私は一ノ瀬さんと乗り越えたいんだ。

「いっ、一ノ瀬さんじゃなきゃ、や…です…」

ぎゅっと目を瞑って、必死にそう伝えた。
ぎゅっとすがるように抱き付きながら。

お願い、伝わって―――…
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