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この出会いは…
第10章 乗り越えたいモノ
祐side↓

今、知花ちゃんはパンツだけを身に纏って、目の前でテンパッている。
両腕をクロスさせて胸を隠すその姿が今さら過ぎて笑えてくる。
もう、十分見たし、十分堪能させてもらったけど?

「知花ちゃん、これも脱ごっか?」

自分で聞いたくせに、返事なんか聞かずにパンツに手を掛ける。
胸を両腕で隠しながら、身体をよじって横向きに丸まっている体勢は、知花ちゃんは抵抗しているつもりでも、実は簡単に脱がせてしまえる。
両足から抜き取ったパンツを、さっきのズボンの上に置く。

「こっち向いて?」

横向きに丸まったまま、顔だけを俺に向ける。
そう来たか。
目を潤ませて、真っ赤になった顔だけでも十分そそられるんだけどね。

「俺が見たいのは顔だけじゃないんだけど?」

頭をふるふると左右に振る知花ちゃんは今にも泣き出しそうになっている。

「ふふっ、そんなに恥ずかしい?」

今度はコクコクと上下に動く頭。
両手首を優しく掴んで身体を仰向けにさせて、その手は顔の隣に固定すると、きつく目を瞑って顔を背ける。

「はっ、恥ずかし、過ぎて…もぅ…無理、で、す」

ついに目尻から涙を決壊させて、なんとか絞り出すように呟く姿に心臓を掴まれた。

かわい過ぎて、何も言えない。

これが正解。
そんな顔で、その仕草で、この状況で…
どれだけ俺を煽れば気が済むんだ?
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