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この出会いは…
第10章 乗り越えたいモノ
思わず振り返って、一ノ瀬さんと目が合った。
身体が一瞬にして固まった。
「あっ…」
さっきまでとは違う身体の震えが始まって、勝手に身体が縮こまる。
どうしよう…!
「……知花ちゃん?」
一ノ瀬さんがピタッと動かなくなって、確認するように私の名前を呼んだ。
な、んで…
なんで、ここで…震えるのっ?
早くなり始めた呼吸に苦しくなって、一ノ瀬さんの腕にすがり付いて、ぎゅっときつく目を閉じた。
私のナカから指が出ていったと思ったら、次の瞬間には後ろからふわりと抱き締められていた。
「知花ちゃん。大丈夫、もうしないから。」
頭をポンポンしながら、うなじにキスをして、そう言った一ノ瀬さん。
身体の震えは大きくならなかったけれど、収まることはなくて、自分の思い通りになってくれない身体に悲しくなった。
鼻がツンとした。
このタイミングでは泣けない。
泣いちゃいけない。
一ノ瀬さんに嫌な思いをさせてしまう。
悲しい気持ちと悔しい気持ちで集まってくる涙。
下唇を噛んで、泣くまいと気を張って堪える。
「知花ちゃん…?」
「だっ、大丈夫…ですからっ、私…。つっ、づけて…くださ…ぃ…」
身体に回されていた一ノ瀬さんの腕が緩んで、少し起き上がった一ノ瀬さんが、私の顔を覗く。
私は一ノ瀬さんの反応が怖くて、顔を見れなかった。
私からいいって言っておいて…
呆れられたかな?
イラッとしたかな?
私の事、めんどくさくなった…かな?
それが一番怖い――…
身体が一瞬にして固まった。
「あっ…」
さっきまでとは違う身体の震えが始まって、勝手に身体が縮こまる。
どうしよう…!
「……知花ちゃん?」
一ノ瀬さんがピタッと動かなくなって、確認するように私の名前を呼んだ。
な、んで…
なんで、ここで…震えるのっ?
早くなり始めた呼吸に苦しくなって、一ノ瀬さんの腕にすがり付いて、ぎゅっときつく目を閉じた。
私のナカから指が出ていったと思ったら、次の瞬間には後ろからふわりと抱き締められていた。
「知花ちゃん。大丈夫、もうしないから。」
頭をポンポンしながら、うなじにキスをして、そう言った一ノ瀬さん。
身体の震えは大きくならなかったけれど、収まることはなくて、自分の思い通りになってくれない身体に悲しくなった。
鼻がツンとした。
このタイミングでは泣けない。
泣いちゃいけない。
一ノ瀬さんに嫌な思いをさせてしまう。
悲しい気持ちと悔しい気持ちで集まってくる涙。
下唇を噛んで、泣くまいと気を張って堪える。
「知花ちゃん…?」
「だっ、大丈夫…ですからっ、私…。つっ、づけて…くださ…ぃ…」
身体に回されていた一ノ瀬さんの腕が緩んで、少し起き上がった一ノ瀬さんが、私の顔を覗く。
私は一ノ瀬さんの反応が怖くて、顔を見れなかった。
私からいいって言っておいて…
呆れられたかな?
イラッとしたかな?
私の事、めんどくさくなった…かな?
それが一番怖い――…