この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
この出会いは…
第2章 いい兆し
「ゆっくりで、いいよ。歩けそう?」

誰にも聞かれないような小さな声で、一ノ瀬さんが囁くように言った。
いつもの優しい声や表情の一ノ瀬さんに戻っていて安心した。

「だ、いじょぶ、です。」

再び歩き出したみんなを、後ろから追いかける。
隣には一ノ瀬さん。

「あの…ありがとうございました。」

「いや、なんともなくて良かった…あ、違うか、ちょっと遅かったね、ごめん。」

「いえ!あの、先日といい、今日といい…何て言うか…その、すみません。」

謝った私に、一ノ瀬さんは『なんでまた謝るの』と笑った。
一ノ瀬さんにはホントに見られたくないところばかり見られてるな。

歩き出した所からお店までは思いの外近く、すぐにお店について席に通された。
ビールで乾杯して、"お食事会"がスタートした。
左から滝本さん、琴莉、一ノ瀬さん。
それぞれの向かい側に星さん、美怜、私が座った。
この席順は美怜が上手ーく促した配置だ。

「あの…星さん、ホントにあの時一部始終見てたんですか?」

美怜が乾杯が終わってすぐに口を開いた。

「あぁ、あれはハッタリ。さすがにそんな余裕はなかったよ。」

「じゃ、どのあたりで私たちに気付いたんですか?」

美怜…、星さんに取り乱した姿を見られていたかどうか、そんなに気になる?
私は少し笑えてきてしまった。

「それは〜、佐々木の『もらい事故はいやなので!』でだな!」

あっはっは、と滝本さんが笑って説明する。

「もらい事故でピンときた!」

「滝本さん!!」

思い出して笑いの止まらない滝本さんに琴莉が怒る。
いつもの先輩後輩のテンポのいいやり取りを私はずっと聞いていた。
/459ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ