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この出会いは…
第12章 誕生日
『迎えに行くから、知花ちゃんちに10時ね?』
3月13日、時刻は9時半。
さっきからドキドキして、落ち着かない。
既に出掛ける準備は終わっているのに、座って待っていられない。
それよりっ、迎えに来てくれるなんて…
どっちかの最寄り駅で待ち合わせをするものだと思っていたのに。
電車じゃない、の?
どこに行くの?
あぁ、絶対落ち着いてなんかいられない!
腕を組ながら、キャリーバックの周りをグルグル回っていると、一ノ瀬さんから電話が来た。
『あと、10分くらいで着くよ。』
電話を切った後、急いでまとめた荷物を持って、部屋を出た。
エレベーターを降りて、アパートの入り口に立つ。
ドキドキする。
軽く深呼吸をして、胸をトントン叩いて、冷静になろうと努めていると、目の前に一台の車が停まった。
きれいに磨かれた黒のステーションワゴン。
その車の運転席から降りてきたのは、一ノ瀬さんだった。
えっ…!?
く、くる…ま………!!??
「知花ちゃん、おはよう。」
「あ、おはよう…ございます。」
一ノ瀬さんは、ビックリして固まる私を笑いながら、荷物を車に積んでくれた。
そして、『さ、乗って』と助手席のドアを開けて促されて、そこに乗り込んだ。
「出発するよ?」
その言葉に頷いて慌ててシートベルトをすると、目的地を知らされないまま、車が発進した。
「わざわざ迎えに来ていただいて、ありがとうございます。それに、車…」
3月13日、時刻は9時半。
さっきからドキドキして、落ち着かない。
既に出掛ける準備は終わっているのに、座って待っていられない。
それよりっ、迎えに来てくれるなんて…
どっちかの最寄り駅で待ち合わせをするものだと思っていたのに。
電車じゃない、の?
どこに行くの?
あぁ、絶対落ち着いてなんかいられない!
腕を組ながら、キャリーバックの周りをグルグル回っていると、一ノ瀬さんから電話が来た。
『あと、10分くらいで着くよ。』
電話を切った後、急いでまとめた荷物を持って、部屋を出た。
エレベーターを降りて、アパートの入り口に立つ。
ドキドキする。
軽く深呼吸をして、胸をトントン叩いて、冷静になろうと努めていると、目の前に一台の車が停まった。
きれいに磨かれた黒のステーションワゴン。
その車の運転席から降りてきたのは、一ノ瀬さんだった。
えっ…!?
く、くる…ま………!!??
「知花ちゃん、おはよう。」
「あ、おはよう…ございます。」
一ノ瀬さんは、ビックリして固まる私を笑いながら、荷物を車に積んでくれた。
そして、『さ、乗って』と助手席のドアを開けて促されて、そこに乗り込んだ。
「出発するよ?」
その言葉に頷いて慌ててシートベルトをすると、目的地を知らされないまま、車が発進した。
「わざわざ迎えに来ていただいて、ありがとうございます。それに、車…」