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この出会いは…
第12章 誕生日
「まぁ、だいたい予想はつくけどね。」

笑ってそう言われて、顔が熱くなる。
私が呆れた顔をしていたり、今テンパっている姿を見られたりしているから、もう絶対バレバレなんだ!

「み、見ますか…?」

おずおずと携帯を差し出した。
『いいの?』と確認する一ノ瀬さんの声に頷く。
だって、バレバレなのに恥ずかしがって見せないのも、それはそれで恥ずかしい。
もう、開きなおってしまおう。

「な、なんて返したらいいでしょうねー?」

私の言葉に少し驚いた顔をしてから、携帯を受け取って画面を見た。

「ふふっ。美怜ちゃんと琴莉ちゃんらしいね。」

一瞬の沈黙の後、一ノ瀬さんがクスクスと笑い出した。

「あの二人には敵わないね。俺たち、バレバレなんだね。」

はぁ…ホントに。
こんなにも気持ち良くバレているなんて…

「え、…バレバレ、って……」

「うーん、なんて返信しよっか?」

「あの、えっと…」

「"お気遣いありがとう。お察しの通りまだお邪魔ではないので大丈夫です。メッセージありがとう"で、いいんじゃない?」

「えっ!?あの……ま、だ…?」

"まだお邪魔ではない"って…
"まだ"って言った!?
それって…

「うん。"まだ"でしょ?」

あっ、あとで"する"って事ですかっ!?

「ふふっ、すぐテンパる。」

「か、からかってます?」

「全然?今日もさ、俺、さっきのお風呂で一度我慢したからね?」
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