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第13章 かけがえのない人

祐side↓

「知花ちゃん、分かる？腰、動いてるの。」

「あっ…！ゃっ……」

俺の動きに合わせる様に腰を擦りつけてくる。
おそらく無意識であろう行動を指摘されて、知花ちゃんの体温が一気に上がる。

そうなるように仕向けたんだ。
わざとゆっくり動いて、焦らしたのは俺だ。
俺と同じ様に求めて欲しくて。

「わ、たし…どうしようっ…身体、が…」

尚も焦らし続ける俺に、涙を溜めた決壊寸前の目で訴える。

「どっ、しよ…止められ、なっ、…止め…て……」

俺だって止められないんだよ。
両手で顔を覆って、溢れだした涙を隠した知花ちゃんは完全にパニック状態だった。

「ひ、ぁ…祐さんっ、た、すけ、て…」

ヤ、バいっ…
思わず喉が鳴る。

「知花ちゃん…それも、逆効果だよ。」

知花ちゃんの両手を顔の横に縫い止めた。
顔が見えた瞬間、ゾクリと身震いがした。
イきたくて、イけない状況に涙を溢れさせる知花ちゃんの顔はものすごく扇情的だった。

「大丈夫。おかしいことじゃないから。すごくかわいいし、すごく嬉しい。」

もっと俺を欲しがって…？

「はっ、ああぁぁぁ――…、んっ、んっ…」

速めた抽送に、嬌声と同時に跳ねる身体。
小刻みに震えて、唇を噛み締めて、繋いだ手をめいっぱい握り締めてくる。
知花ちゃんが一際大きく跳ねた直後に、ナカがうねって、グインッと俺自身を引き込まれた。

「…っく――…！！！」

引き込みに逆らわずに、最奥で欲を解放した。