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第14章 奇跡的で必然な出逢い

祐さんと目が合って、そのまま声がした方を振り返った。

「みっ、れ……ぃ、こと、り…？」

やっぱり二人の声だった。
振り返った先には美怜と琴莉だけではなく、星さんと滝本さんも立っていた。

「え、えっ……？」

どうして？どういう事？
それ以上声も出せず、身体も固まって動けずに、みんなの姿をただ見ていた。

「ふふふ、予想通り過ぎる反応だわね。」

「抱きつくのは予想外だったけどね。」

「え、あっ…、すっ、みませんっ！」

立ち尽くした状況を二人に指摘されて、慌てて祐さんから離れた。

「ハッピーバースデー、知花ちゃん。」

「た、滝本さんっ。ありがとうございます！」

「知花ちゃん、誕生日おめでとう。旅行は楽しかった？」

「はっ、はい！星さんもありがとうございます。」

「一ノ瀬、これ、スペアキー。」

「…あぁ、さんきゅ。」

訳もわからず、掛けてもらったお祝いの言葉にお礼を言っていると、星さんが祐さんに鍵を渡すのが見えた。

「ス、ペア、キー…？」

祐さん？
鍵を預けてたの？
じゃ…ぁ、知ってた、の…？
みんなの顔をキョロキョロと行き来して、状況をつかめない私に、祐さんが優しく微笑んだ。

「ごめん。晩ごはんどうしようなんて言ってたけど、ホントは驚かせたくてみんなを呼んでたんだ。」

「あ…」

やっと状況を把握した私の頭をそっと撫でる。

「ふふっ、ビックリした？」

ビックリしたに決まっている。
コクコクと何度も頷いた。